平野佳寿、サヨナラ危機の痺れる場面で好救援「開き直って投げられた」
勝利の方程式として大活躍、チーム躍進のカギ握る
ダイヤモンドバックスの平野佳寿投手が8日(日本時間9日)、敵地ドジャース戦で好救援し、延長12回を制する勝利に大貢献した。1回を投げて無安打1四球2奪三振で無失点。チームは3連勝し、「今日は本当にいい試合だったと思うので、このまま続けていけたらいいと思います」と声を弾ませた。
痺れる場面での登板だった。5-5の延長10回無死一、二塁。長打を許したらサヨナラという場面でマウンドに上がった平野は「もう開き直って思い切って投げられました」と振り返る。今季絶好調のケンプをセンターフライに打ち取ったが、二塁走者がタッチアップして1死一、三塁に。次打者ピーダーソンを2ボールとしたところで敬遠を選択。「満塁にすると押し出しとかもあるから、極力したくなかった」と振り返るが、ここからが真骨頂だった。
満塁策を取ると、迎えた代打ファーマーをスプリットで空振り三振。さらにアトリーを外角低め一杯に決まるスプリットで見逃し三振に仕留めると、事もなげにマウンドを降りた。
捕手マーフィーとの息もピッタリだ。ファーマーにはスプリットを続けたが、アトリーは速球を見せながらスプリットで釘付けにした。「(捕手が)いろいろ考えてくれて。(打者は)フォークが結構頭に入っていると思うんで、そこで真っ直ぐで空振りが取れたら、これからも幅広く投げられると思う。これからも真っ直ぐとフォークを精度高く投げられたらと思います」と話した。
好調続くダイヤモンドバックスで勝利の方程式として獅子奮迅の働きを続ける右腕。チーム悲願のプレーオフ進出、世界一に向けて、大きなカギを握る存在となりそうだ。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)