大谷、“お手本“の「ピッチャーズ・ピッチ」を鮮やか流し打ち 米記者が称賛
外角低めギリギリへのボールをレフト前へ「オオタニにとっては、流し打ちでのライナーヒット」
エンゼルスの大谷翔平投手は11日(日本時間12日)の本拠地ツインズ戦に「4番・DH」でスタメン出場。5回の第3打席で追加点を呼び込む左前打を放ち、3試合連続安打とした。4打数1安打も、チームは9回に逆転されて4-5で敗戦。MLB公式サイトのデータ解析専門記者は、相手先発右腕リンの外角低めギリギリに決まったツーシームを投手の“お手本”の「ピッチャーズ・ピッチ」と評価する一方で、それを華麗に流し打ちでヒットにした大谷の打撃技術を称賛している。
エンゼルスタジアムの観衆が待ちに待った快音が鳴り響いた。5回2死一、二塁の好機で迎えた第3打席。大谷は1ボールからリンの外角低めの91マイル(約146キロ)のツーシームを捉えて鮮やかにレフト前に運び、3試合連続安打とした。
MLB公式サイトのデータ解析システム「スタットキャスト」の専門記者、デビッド・アドラー氏はツイッターで「このボールを”ピッチャーズ・ピッチ”と呼ぶ人もいるかもしれない。ツーシームは外角低めコーナーに定まっていた」と高く評価。「ピッチャーズ・ピッチ」とはどんな投手でも目指すべき最高のボールだ。野村克也監督が「原点」と表現する外角低めストライクゾーンのギリギリに沈み込んだ文句なしのツーシームだったが、打席にいたのは大谷だった。
同記者はツイッターでさらに「これを”ショウヘイ・オオタニにとっては、流し打ちでのライナーヒット”と呼ぶ人間もいるかもしれない」と続けた。今季5本塁打の大谷の規格外のパワーは全米で注目を集めているが、投手にとってお手本のようなボールも華麗に流し打ちしてしまう。「ピッチャーズピッチ」ですら、大谷にとっては鮮やかなヒットにするボールでしかないと、その打撃技術に脱帽している。
エンゼルスは大谷の一打で満塁へとチャンスを広げ、続くシモンズが押し出し四球を選んで貴重な追加点を奪取。しかし、2点リードで迎えた9回に救援陣が3点を奪われ、4-5で逆転負けした。2死で得点圏に走者を置いた場面では、今季7打数7安打の打率10割と驚異的な勝負強さを見せている大谷。この日もきっちりと仕事をしたが、チームを勝利に導くことはできなかった。