大谷の華麗な流し打ちに敵地解説“手のひら返し”「打てると証明し続けています」

第3打席で左前安打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
第3打席で左前安打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

ツインズ、エンゼルスOBのハンター氏「成長をつづけなければ…」

 エンゼルス大谷翔平選手は11日(日本時間12日)、本拠地ツインズ戦に「4番・DH」でスタメン出場し、第3打席で左前打を放って3試合連続安打とした。現役時代にマリナーズのイチロー会長付特別補佐と並ぶ名外野手として知られたトリイ・ハンター氏は、「この男にシフトは通用しない」と23歳二刀流の打撃技術に脱帽している。

 スーパースターも認める活躍だった。この日、敵地ミネソタで試合中継する「FOXスポーツ・ノース」で解説を務めていたハンター氏。メジャー通算2452安打でゴールドグラブ賞9回受賞、オールスター出場5回の絶大な身体能力で攻守にわたる活躍を見せた。

 1997年にツインズでメジャーデビューし、2000年代の全盛期を支えた後、2008年から5シーズンにわたってエンゼルスでプレーした経験を持ち、両軍をよく知る人物でもある。試合開始前の分析コーナーで、そのハンター氏はマイク・トラウト外野手、アンドレルトン・シモンズ内野手とともに、打撃のキーマンとして大谷を称賛した。

「オオタニ! ショータニ! この男は我々が開幕前に話題にしていた有象無象の評判を全て現実のものとして見せつけています。ピッチング、パワフルなバッティング。流し打ちですらホームランにするパワー。彼は本当にチームで愛されていますね」

 日本が誇る二刀流のスーパースターについて、ハンター氏は前評判通りと太鼓判。そして、愛すべき弟キャラの大谷がチームメイトから人気者になっている事実も伝えた。 

 試合が始まると、大谷は第3打席に卓越した打撃技術を見せつけた。5回2死一、二塁の好機で、1ボールからリンの外角低め91マイル(約146キロ)ツーシームを捉えて鮮やかにレフト前に運び、3試合連続安打とした。

 この直前、ハンター氏は大谷に続く5番シモンズについて「バットが振れています。恐るべき男です」と称賛。2打席目まで無安打だった大谷について「いいバッター」と評価しながらも、「オオタニはまだまだこのリーグで証明しなければいけないものがあります。彼は成長を続けなければいけません」と話した矢先だった。

 その言葉が耳に届いたかのように、大谷はレフト前に華麗な流し打ちでヒットを記録した。すると、ハンター氏は即座に前言撤回。「彼は打てると証明し続けています」と“手のひら返し”に出ると、実況は思わず苦笑して、「それも、グラウンド全域ですね」とツッコミを入れた。

 広角に打てる能力を目の当たりにしたハンター氏は、大谷の打撃技術に刮目せざるを得なかったようだ。

「グラウンド全域に打ち返します。外角低めでした。バットの軌道がストライクゾーンにかなり長くとどまっていましたね。バットヘッドの軌道がブレないので、グラウンド全域にヒットを打てます。この男を相手に守備シフトを見ることはほとんどないでしょう」

 広角に打ち返す大谷の卓越したバットコントロールにあっては、“大谷シフト”は意味をなさないとハンター氏は分析。規格外のパワーはもちろん、その打撃技術も認めざるを得なかったようだ。

(Full-Count編集部)

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