メジャー復帰目指すCY賞右腕が新投法で打者幻惑!?「彼は常に革新の人」
ダイナミックなフォームから投げた、と思ったら…
ティム・リンスカムと言えば、ジャイアンツ時代にサイ・ヤング賞2度、ワールドシリーズ優勝3度、オールスター選出4度という輝かしい功績を持つ右腕だ。細身の体ながらもバネを生かしたフォームで打者を手玉に取る姿は“フリーク(鬼才)”と呼ばれたほど。だが、度重なる怪我に悩まされた33歳は、現在2年ぶりのメジャー復帰を目指し、レンジャーズ傘下3Aでリハビリ登板に臨んでいる。そのリンスカムが見せた“幻惑投法”が大きな話題を呼んでいる。
オフにレンジャーズと契約した右腕は、指にマメができたため開幕を故障者リストで迎えた。7日(日本時間8日)に傘下3Aラウンドロックのアイオワ戦で初めてリハビリ登板を迎えると、5回から2番手としてマウンドに上がった。まさかの瞬間が生まれたのは無死二塁の場面だった。
左打者のフリーマンと対峙したリンスカムは、全盛期を彷彿とさせるダイナミックな投球フォームで捕手のミットを目掛けてボールを投げた。が、次の瞬間、球場にいた全ての人の目はボールから、三塁方向へ転がるグラブに向けられた。なんと、投球動作に入り、勢いよく左足を引き上げると同時に、リンスカムのグラブが左手から転げ落ちてしまった。
コロコロ転がるグラブに気を取られたのか、打席に立ったフリーマンがど真ん中の速球を棒立ちで見送ると、球審は高々と手を挙げてストライクをコールした。すると、投げ終えたリンスカムは何事もなかったかのように、グラブを拾いに三塁方向へ堂々と歩いていった。
MLB公式サイトの人気動画コーナー「Cut4」がインスタグラムで動画を更新。すると、この“幻惑投法”にファンから驚きのコメントが殺到した。
「ワオ」
「一流だ」
「ピッチャー返しが飛んでこないことを願うよ」
「彼は常に革新の人だ」
「これはえげつない」
「これは違法じゃないのか?」
「超デンジャラスかつ一流の投球」
「大胆な作戦だ」
「究極の幻惑」
「こんなの見たことないよ」
“幻惑投法”を続けるのか否かは定かではないが、1日も早くリンスカムがメジャーの舞台で躍動する姿を見たいものだ。