イチロー超えの可能性? ホークス柳田が射程圏に捉えるプロ野球記録
5月はここまで79打数34安打、打率.430をマーク
手が付けられないほどに安打を次々に量産している。パ・リーグの首位打者に立つソフトバンクの柳田悠岐外野手である。42試合を終えた時点で、打率は.390をマーク。ホークス打線の核として、獅子奮迅の活躍を見せている。
4月22日の日本ハム戦(札幌D)で史上65人目、70度目のサイクル安打を達成し、球史にまたその名を残した。そこから打ちまくる、打ちまくる。自己記録を1試合更新する22試合連続安打。5月19日のロッテ戦(ZOZOマリン)で連続安打は途切れたものの、翌20日の同戦から再び3試合連続安打とした。
19日の試合でも1つの四球を選んでおり、連続出塁は継続中。23日で、それは33試合まで伸びている。今季ここまで64安打を放っており、シーズン200安打を超えるハイペースで安打を放っている。
その柳田、連続安打を続けていたこともあり、5月の成績が凄まじい。19試合で79打数34安打5本塁打16打点、打率.430をマークしており、あのイチローが持つ、ある偉大な記録に迫ろうとしている。
それが月間安打のプロ野球記録である。歴代最多は1996年8月にオリックス時代のイチロー外野手(現マリナーズ会長付き補佐)が記録した48安打。この時、イチローは打率.475をマークしている。これに続くのが1964年5月の広瀬叔功(南海)、2013年8月の村田修一(巨人)の46安打が続く。ソフトバンクの球団記録は2010年4月の川崎宗則の43安打となっている。
ここまで5月に34安打を放っている柳田。5月の残り試合は24日の西武戦、25日からの楽天3連戦(ともにヤフオクD)、そして交流戦開幕カードとなる阪神3連戦(甲子園)と7試合ある。イチローの記録に並ぶには残り14安打。1試合2安打ずつと、なかなかにハードルは高いが、好調な柳田ならば、決して不可能ではないだろう。
川崎の球団記録までは残り7試合で9安打と、こちらは達成の可能性は十分にありそう。5月の月間MVP候補にもノミネートされている柳田。どこまで安打を量産するか、楽しみである。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)