ロッテ、敏腕広報がメディア露出を増やしたわけ「知らない人たちに興味を」
増えるメディア露出の理由は…「もっと多くの人に届かせないと」
チーム制となった今年は千葉ロッテ“監督”として参戦。開幕3連戦後には鈴木大地選手がコラムを執筆するというサプライズを演出した。それでも、球団の取り組みについて発信する基本姿勢は変わらない。
「情報の押し売りではなく、受け入れてもらえるように意識しています。例えば、お客さんが千葉ロッテのグッズを手にしたときに『あぁ、球団はこんな努力をして開発していたんだなぁ』と思えるように。選手だけでなく、フロントにも感情移入してもらえるようなものを広報がショップに対してバックアップできたらと考えていますね」
梶原氏は野球と文章について、このように語っている。
「ただ打った、抑えただけでなく、『こんな苦労・悩みがあった選手が活躍した』とバックグラウンドを伝えることで野球が2倍、3倍楽しくなるはず。どのスポーツよりも野球が一番バックグラウンドが伝わりやすいと感じます。野球には『間』がありますから。そして野球は一番文章にしやすいんですよ。例えば『1点リードの9回、2死満塁…」だけで場面が分かりますよね。そういう意味では野球には状況が分かる面白さがあり、一番文学的なスポーツだと私は思います。だからもっと文学的にできるのではないでしょうか」
メディアへの露出が増えている梶原氏だが、今後に向けて「もう一つ上に行かないと…」とその先を見据えている。
「プロ野球ファンだけでなく、もっと多くの人に届かせないと。今読んでくれている人たちを満足させるのは大事ですが、千葉ロッテを知らない人たちに興味を持ってほしいですよね」
多くの人に千葉ロッテを知ってもらおうと発信を続ける梶原氏。後編では広報の仕事についても話が及んだ。
(後編へ続く)
(「パ・リーグ インサイト」武山智史)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)