異例の試み!? 元ヤクルト八重樫氏、動画を使った「通信型野球教室」開始へ
ヤクルトで稲葉や青木らも指導、動画で名コーチの指導が受けられる
ヤクルトの選手、2軍監督、コーチ、スカウトとして47年、プロ野球界に身を置いた八重樫幸雄氏。現在はその経験を生かし、小、中学生を個別に指導している。東京都江戸川区のバッティング練習場で野球教室を開催しているが、指導を受けたくても通えない選手もいるため、動画を使った「通信型野球教室(http://yybaseball.com)」を6月から始める。
指導方法は通信野球教室専用の「LINE」に送られてきた動画を八重樫氏がチェックし、文章にして返信する。フォームのアドバイスはもちろん、技術面やメンタル面の相談もできる。
指導日は「月火コース」「火水コース」「水木コース」「木金コース」「金月コース」の5つ。例えば、「月火コース」の場合、月曜日の17時-20時に生徒が動画やアドバイスがほしい悩みを送信。火曜日の17時までに返信が来る。受講料は月1万円。
八重樫氏の野球教室には、チームに所属している選手もいれば、まだチームには入っていない選手も通っているという。心がけていることは「プロの目線で上のレベルで対応できるように」ということ。これはスカウト時代に見てきたアマチュア選手の傾向が気になるからだ。
「スカウトとして高校、大学、社会人の選手を見てきましたが、軸足をひねって打ちに行っていません。打てない子は下半身のしぼりがない。いいものを持ちながらも、ヤマを張らないとキレのあるボールを投げるピッチャーを打つことはできません」
24年の現役生活のあと、1、2軍のバッテリーコーチ、2軍監督、1軍打撃コーチを務めた八重樫氏は、ヤクルト・宮本慎也1軍ヘッドコーチ、侍ジャパン・稲葉篤紀監督、横浜DeNA・ラミレス監督、福島ホープス・岩村明憲監督、ヤクルト・青木宣親外野手らを指導した。数々のプロ選手を育てた“引き出し”を多く持つ八重樫氏の指導をより多くの人へ、と始まるのが「通信野球教室」だ。
「いろんな方向から撮った動画を送ってもらい、1つ1つアドバイスをしていきたいですね。野球チームに入っていても、入っていなくても、野球、バッティングを真剣にうまくなりたいと思っている子に使ってほしいですね」。通信アプリ「LINE」を使い、動画を送ることで、どこにいても指導が受けられる。八重樫氏の選手、指導者、スカウトとして培われた確かな「眼」で、打撃向上を目指してみてはいかがだろうか。
(高橋昌江 / Masae Takahashi)