大谷翔平はプレーオフの切り札!? 元GMが現在の慎重な起用法に理解示す

エンゼルスが見据えるのはワイルドカードゲーム?「間違いなく準備万端でいてもらいたい」

 だが、このコンディション維持を重視した起用法には大きな目的があるとボウデン氏は語る。

「エンゼルスがオオタニに関して、やろうとしていることは1つ。出場権を獲得した時のワイルドカードゲームです。彼をそこで先発させるということです。だから、イニングを増やすことや、疲労を蓄積させることを求めていません。そして、10月がやってくれば、彼は(今より)更に登板することになるのです。彼は日本でここまで投げていませんでした。彼らは間違いなくそこで準備万端でいてもらいたいのです」

 開幕直後にア・リーグ西地区で首位を独走したエンゼルスだが、投手陣の故障者続出で失速。昨季のワールドシリーズ王者アストロズに首位の座を譲り、現在5.5ゲーム差で3位となっている。ただ、ワイルドカード争いでは圏内のマリナーズまで4.5ゲーム差ながら3位。プレーオフ出場を果たすことができれば、一発勝負の大舞台のマウンドに大谷を送り込む計画だと、ボウデン氏は指摘している。

 大谷は今季8試合で先発。不安定なブルペンのあおりを受け、4勝1敗と勝ち星は伸びていないが、防御率3.18、45回1/3で57奪三振、WHIP(1イニングあたりの四球+安打)1.08という優秀な成績を残している。メジャー先発投手最速の直球と宝刀スプリットを武器にする男をシーズン終盤までできるだけフレッシュな状態に保つことがエンゼルス首脳陣の狙いだというのだ。

 果たして、二刀流のフル活用なしに激選区の西地区を勝ち抜けるのか――。不安は残るが、エンゼルスがワイルドカードのチケットをもぎ取った時、運命のマウンドに上がるのは「Shohei Ohtani」になるのかもしれない。

(Full-Count編集部)

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