上沢は後を継げるか エースが退団しても新しいエースが誕生する日ハム

ダルビッシュの穴を埋めた吉川光の活躍

 北海道移転後、長年エースを務めていたのがダルビッシュ有。2006年に12勝を挙げると、在籍した2011年まで6年連続2ケタ勝利をマークし、同時に5年連続防御率1点台も記録。最優秀防御率2回(2009年、2010年)、最多奪三振3回(2007年、2010年、2011年)、最高勝率(2009年)のタイトルを獲得し、日本ハムの絶対的エースだった。

 そのダルビッシュは2011年オフにポスティングシステムを利用してレンジャーズへ移籍。大黒柱を失ったが、翌年に先発ローテーションの柱に成長したのが当時6年目の吉川光夫投手だった。

 吉川光は高卒1年目の2007年に4勝を挙げ、同年の日本シリーズでは石井一久氏以来となる先発を経験した。将来のエース候補として期待されたが、2008年が2勝、2009年から3年間は1勝もできなかった。

 伸び悩んでいた吉川光だったが、栗山英樹監督が就任した2012年に覚醒する。開幕から先発ローテーションをつかむと、4月8日の千葉ロッテ戦で約4年ぶりの白星を手にした。

 8月17日の千葉ロッテ戦で自身初となる10勝を達成すると、最終的に14勝でシーズン終了。防御率は1.71を記録し、最優秀防御率のタイトルを獲得した。日本ハムはリーグ優勝、自身もリーグMVPに輝き、ダルビッシュの穴を埋める働きぶりだった。

大谷退団後の新エース候補に躍り出た上沢

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