恐怖のセ・リーグ 連勝止まった中日、2位浮上の可能性が一転最下位転落
先発の大野雄が5回5失点で今季初勝利を逃す
■ソフトバンク 5-2 中日(10日・ナゴヤドーム)
中日は連勝が止まり、Aクラス浮上どころか最下位に転落した。10日、本拠地ナゴヤドームで行われたソフトバンク戦。4連勝、Aクラス入りに挑んだ一戦だったが、先発の大野雄が柳田1人に2本塁打5打点を許して、5回5失点でノックアウトされ、2-5で完敗し、森繁和監督は「終わったものはしょうがないし、明後日からの違うカードでみんなで全力でいくしかないでしょう」と話した。
左腕は初回、川島と中村晃の連打でピンチを背負うと、1死二、三塁で柳田に左犠飛を許し先制点を献上。3回には中村晃、松田の連打で一、三塁とされ、柳田にストレートを左中間スタンドへと運ばれ、3ランとされた。この日3打席目となった5回には、今度はスライダーを左翼スタンドへ。2打席連発を食らい、柳田1人に2本塁打5打点。5回の打席で代打を送られ、5回6安打4奪三振2四球の5失点で降板となった。
今季3度目の先発でも初勝利がならなかった左腕。指揮官はこの日の投球について「1番飛ばす長打力のある人に、命取りになるというのは分かって投げていると思う。痛いのは痛い。キロが出ていればいいってもんじゃない。速いほうがいいのは間違いないだろうけど、コントロールも大事、変化球のキレも必要。結果だけを見れば5失点は痛い、同じ人にやられているというのは考えないといけないことはいっぱいあるでしょう」と語った。
打線も中日先発の中田ら鷹投手陣の前に、走者は出せども、得点にはなかなか繋がらず。4回1死一、二塁では福田、高橋が凡退。5回には先頭の大野奨、代打モヤ、大島の3連打で1点を返したが、京田、アルモンテ、平田が凡退。大量点のチャンスを逃したのが痛かった。
「1イニングに3点とか早い回に取られちゃうと、攻撃の方も大変。若い連中がその後我慢して追いかけてくれないと意味がないんだけど、いろんな経験が出来たのはアイツらにとってはいい経験になった」と指揮官。無失点で繋いだ若い2人、木下雄、藤嶋の2人が敗戦の中での収穫だった。
阪神が負けたため、勝っていれば3位浮上だった中日。他球場の結果次第では2位まで上がる可能性もあったが、終わってみれば下位にいたヤクルト、巨人も勝ち、一気に最下位まで転落した。1日で目まぐるしく順位が変わる“ジェットコースターリーグ”のセ・リーグ。中日にとっては、痛い1敗となった。