1軍初昇格の楽天西巻 2軍で急成長の要因は?「チマチマやるのではなく…」

楽天・西巻賢二【写真:高橋昌江】
楽天・西巻賢二【写真:高橋昌江】

15日の阪神戦で骨折したウィーラーに代わって昇格

 楽天のドラフト6位ルーキー西巻賢二内野手が16日の阪神戦(楽天生命パーク)で初めて1軍に昇格する。13日のイースタン・リーグ日本ハム戦(森林どり泉)では5号3ランを打ち、12本の二塁打は15日現在、リーグ2位。15日の阪神戦で骨折したウィーラーに代わって、攻守に目覚しい成長を遂げる19歳に白羽の矢が立った。

「マジで、経験って大事だと思いました。みんな、経験、経験って言うけど、本当に経験って大事だなって感じています。全然、違いますよ、プロのボール。でも、ずっと見ることで、それが当たり前になるんですよね。開幕した頃よりはいろいろと対応できているかなと思います。最初、苦戦しましたね。今と比べてストレートをファウルすることが多かったんです」

 楽天の高卒ルーキー・西巻は15日現在、イースタン・リーグで53試合に出場。224打席に立った。その1試合、1打席の経験を確実に積み上げ、成長してきた。

 今年のキャンプから“持って”いた。藤田一也内野手がキャンプ直前に左ふくらはぎを痛め、西巻が1軍キャンプに参加。周囲の予想をはるかに超える奮闘ぶりを見せ、オープン戦では初打席で初安打を放った。開幕1軍はならなかったが、167センチ、68キロのルーキーはインパクトを残した。

 しかし、キャンプ、オープン戦はただただ一所懸命に突っ走ってきただけ。イースタン・リーグが開幕すると、結果が出ずに苦しんだ。池山隆寛2軍監督や河野亮2軍打撃コーチから「結果をほしがるなよ」と声をかけてもらっていたという。

「ヒットが出ていなかった時、『結果をほしがるなよ』とは常々、言われていました。なんでもかんでも打ちにいくのではなく、ストレート待ちで、変化球が来たら見逃してもいいくらいの気持ちで割り切る。あとはしっかり、思い切って振ることだけ、と」

 待望の初安打は「9番・遊撃」で出場した4月4日の西武戦(森林どり泉)。3回の第1打席で放った左中間への二塁打だった。8回には中越えの適時二塁打で初打点も挙げた。

仙台育英高校時代に自信喪失、進路をNPB以外にしたことも…

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY