1軍初昇格の楽天西巻 2軍で急成長の要因は?「チマチマやるのではなく…」

同級生の清宮は気になる存在「喋りかけようと思ったら、いつも塁をまたいで行っちゃう」

「今回はしゃべる機会がなかったです。いつも塁をまたいでいっちゃうんですもん。セカンドベースでしゃべりかけようと思ったら、いつも塁をまたいでホームにかえっちゃう(笑)。『ナイスバッティング』ってセカンドで言いたいですけど、あぁ、行っちゃったって(笑)」

 4月に仙台で対戦した時は食事に出かけ、牛タンを食べた。「2軍でヒットが出た時で『どうせ1本出たら気持ちが楽になってどんどん打つんだろ』って言ったら、『そんなことないよ』って言っていたんですけど、あっという間にホームランを量産して、イースタンのトップに立っちゃいましたもんね」。選手としてのタイプが違うため、刺激にならないというが、気になる存在ではある。清宮もファームで打席を経験しながら成長を見せている。西巻も然りだ。高卒新人として1軍に昇格するのは清宮に次いで2人目となる。

 守備では高校までに経験することがなかった外国人選手の打球の強さに驚いた。快速の打者走者が打ったゴロは「普通に捕って、普通に投げたらセーフ」と処理が追いつかず、また驚いた。失策も糧として、正確性とスピードと求めながら、磨きをかけている。

 開幕して約3か月。思いがけない形で1軍初昇格を果たした。「また試合の中でいろんなことに気づいていければいいかなと思います」と今後について話していたが、その「試合」はファームのみならず、1軍も含まれることになった。イースタン・リーグで残した結果と運と巡り合わせによってもたらされたチャンスによって得る、1軍の試合での気づき。それは西巻をさらに成長させるアイテムとなることは間違いない。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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