2軍で打率4割を――大胸筋断裂を乗り越え西武入り、甲子園優勝ドラ2の現在地
プロで外野から内野に転向「率を残せるバッターになりたい」
3年の途中から意識するようになったというプロ入りだが、アピールできるのはバッティングだけだった。それでもその打撃技術が評価され、埼玉西武から2位指名を受けてプロ入りの切符を掴んだ。憧れの舞台に立った西川だが、肩はまだリハビリ段階で、投げることには怖さがあるという。
「毎日決められた球数を投げ、インナー(マッスル)トレーニングや肩周りのストレッチなどのメニューをこなして、だんだん投げられるようになってきています。まだ思うように投げられないので、バッティング、走塁、守備の練習もボールを捕るだけですが、力を入れています」
今、アピールできるところがバッティングだけということもあり、ファームで打率4割を残すことを目標に置いている。7月5日現在、43試合で打率.258。まだまだ試行錯誤は続く。
「ミート力とバットコントロールを磨いて、率を残せるバッターになりたいと思っています。プロのピッチャーは切れが違うので、対応していけるようになりたいです。将来的には、球界を代表する選手と言ったら、自分と言われるようになりたいです」
高校時代は外野手として活躍したが、今は投げる距離が短い内野をどこでも守れるプレーヤーを目指している。日々リハビリを続ける19歳のルーキーは怪我を乗り越え、プロの世界で羽ばたこうとしている。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)