西武・辻監督が認める源田壮亮のすごさ「へばった感じを見せない」
長嶋氏の抜き連続フルイニング出場の日本新記録を樹立
偉大な記録に自ら花を添えた。西武・源田壮亮内野手が自身初という5打数5安打の大活躍で、チームの勝利に貢献した。この試合後に、新人だった2017年開幕戦から続けてきたフルイニング出場試合数を221に伸ばし、長嶋茂雄氏(現巨人軍終身名誉監督)の持っていたプロ野球記録を塗り替えた。
初回無死二塁、遊撃内野安打を放つと、ビッグイニングとなった3回には投安、左前適時打。5回の第4打席でも右前にタイムリーを放てば、第5打席も遊撃内野安打と止まらなかった。
プロ野球はもちろん、人生でも初という1試合5安打。「自分でもびっくり。もうないと思います」とお立ち台で控えめに笑った。長嶋氏を抜いた記録については「光栄です。偉大な方の記録を抜くことができてうれしいです」と語り、大歓声を受けた。
新人王を獲得した昨年から、ここまで走り続けてきている。179センチ、73キロとプロ野球選手としては大きくはない。だが、辻監督は早々とその才能を見出し、使い続けた。「細身でも丈夫。死球受けても頑張って出る。へばった感じを見せない。親に感謝ですね」と、その体と心の強さを絶賛した。
試合は浅村栄斗の18号2ラン、金子侑司の3点適時打など13安打8得点と打線がつながって快勝。前半戦を白星で締めた。今季は開幕戦から8連勝と最高のスタートを切り、4月までで19勝5敗。1番から秋山翔吾、源田、浅村、山川穂高、森友哉、外崎修汰と、打順もほぼ固定されたメンバーがそれぞれ結果で応えた。
リーグトップの436得点は、2位の日本ハム(344得点)に100点近くもの差をつけるダントツの成績。5月(10勝14敗)、6月(11勝11敗1分)と伸び悩んだが、7月はこれで6勝1敗と、春先の勢いが戻ってきた。「選手たちが開幕から頑張った成果」と、辻監督はナインを評価した。
とはいえ、2位の日本ハムとは2.5ゲーム差。昨年覇者のソフトバンク、オリックス、ロッテが6.5ゲーム差で追いかける状況で、16日から始まる後半戦から、さらに熾烈な戦いとなりそうだ。
勝ち抜くポイントとして指揮官は「気持ちでしょう」と断言した。疲労もピークに達する真夏のペナントレース。この日、まさにその気持ちの強さで記録を樹立した源田のように、チーム一丸で後半戦を駆け抜けたい。