投打だけじゃない 大谷翔平が持つ“3本目の刀” 米再注目「どれだけ速いのか…」
投打の二刀流に加え、走塁もメジャーでトップクラス
ベーブ・ルース以来100年ぶりの二刀流スターとしてメジャーを沸かせたエンゼルスの大谷翔平投手。6月7日(日本時間8日)に右肘靭帯損傷で故障者リスト(DL)入りしていたが、現在は打者限定で戦列に復帰した。打者として非凡な才能を持つ24歳だが、投打に加わる「3本目の刀」にあらためて注目が集まっている。
「ショウヘイ・オオタニはどれだけ速いのか。あなたが思う以上だ」と特集したのは、米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトだった。
2013年から大谷をスカウティングしていたエンゼルスは、その桁外れの身体能力を高く評価していたが、スピードだけは想定以上だったようだ。
スプリングトレーニング中に首脳陣を感嘆させた場面があったという。2月27日(同28日)のロッキーズ戦で左方向へゴロを放った大谷は、併殺コースに見えたが圧倒的な加速で一塁はセーフで生き残った。この姿をダグアウトから見守ったエンゼルスのコーチは「ワオ! 彼はマイク・トラウトじゃないか」と驚愕。走攻守三拍子揃う天才トラウトの姿に重ねていたと伝えている。
「ビデオだけでは走塁について正当に評価はできない。実際に見てみないことにはね」と、マイク・ソーシア監督も語ったという。
MLB公式サイトのデータ解析システム「スタットキャスト」によると、大谷の平均走行スピードは秒速28.2フィート(約8.60メートル)で、メジャー上位25%に入るという。トラウトは秒速29.2フィート(約8.90メートル)で、大谷も「そこまで離れていない」と指摘。さらに、大谷は4月22日(同23日)のジャイアンツ戦で遊ゴロに倒れた際、秒速30フィート(9.14メートル)を記録し、スタットキャストでは「エリート級」と評価された。
大谷自身は盗塁に関して「うまい方ではないと思う」と語っているが、ソーシア監督は「いつでも、彼には盗塁の許可を与えている。いいスタートを切っているし、スピードがある。彼自身が感じるような欠点を自分は全く気づかなかった」と語っているという。
他球団のスカウトの中には、大谷がその気になれば年間20盗塁は可能と分析している人物もいるそうだ。
同僚のコール・カルフーン外野手も「彼は飛ぶように走るんだよ。大柄だけど、一塁線をうまく駆け抜けるんだ」と脱帽する大谷のスピード。パワー抜群のバットとともに、韋駄天ぶりも高く評価されている。
(Full-Count編集部)