元巨人マイコラス、MLBで活躍の要因は? 米メディアの分析は「高めの…」

カージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】
カージナルスのマイルズ・マイコラス【写真:Getty Images】

今季カージナルス先発陣はリーグ2位の防御率3.47

 元巨人でカージナルスのマイルズ・マイコラス投手が、MLBに衝撃を与える活躍を見せている。ここまで18試合に先発して10勝3敗。前半戦だけで自身メジャーで初となる2桁勝利をマークし、初のオールスターにも選出された。巨人からメジャーに舞台を移したマイコラス、そしてナ・リーグ2位に位置する3.47の防御率を残す先発陣の好投の要因を米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が分析し、特集記事を掲載している。

 この分析記事では、今季マイコラスをはじめとするカージナルス投手陣の特徴となっているのが「高めのカーブ」であると指摘。昨季、カージナルス投手陣のカーブは平均1.85フィート(約56.3センチメートル)の高さに投じられていたが、今季は平均2.04フィート(62.2センチメートル)の高さで、他のメジャーのチームの投手陣よりもかなり高くなっているという。

 また、シーズン途中の段階ではあるが「カージナルス投手陣のカーブは345球の見逃しストライクを奪っており、メジャー6位タイである。そのうち、124球がストライクゾーンの上1/3に投げられている(断トツのメジャー1位)」とのこと。中でも、最も多くこのアプローチを使うのがマイコラスと右腕マイケル・ワカで、他にもルーク・ウィーバーや救援オースティン・ゴンバーも近いスタイルを採用しているという。

 マイコラスにとって初球にカウントを取るカーブが、配球を組み立てる上で重要な武器となっている。記事によれば、初球カーブの46%が見逃しとなっており、「初球の高めカーブが成功しているのは、早いカウントでカーブが投じられると打者はバランスを崩し、ストライクゾーン高めに決まるのを見守るしかないからだ」と分析している。

 今季から就任したカージナルスのマイク・マダックス投手コーチは、スプリングトレーニングから投手陣に「高め」を有効活用することを求め、その結果として「マダックスの下で進む、わずかだが重要なアプローチの変化は、カージナルスが2015年以来となるプレーオフ進出争いにとどまるために大きな役割を果たしている」と評価している。高めのカーブ。ともすれば本塁打に直結しかねず、リスクの高そうなボールが、マイコラスとカージナルス投手陣の生命線となっている。

(Full-Count編集部)

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