中日松坂の復活は「まだ喜んではいけない」 山崎武司氏が評価しないワケ

中日OBの野球解説者・山崎武司氏【写真:岩本健吾】
中日OBの野球解説者・山崎武司氏【写真:岩本健吾】

「今のところはBクラス、借金生活だから。別に変わってない」

「そのへんなんだよね。経験値なのか、たまたまなのか。そこは正直、今のところは評価しにくいところがある。みんな、松坂についてはいいことしか言わないから。でも、オレは手のひらを返したくないし、彼が7勝、8勝して『やっぱり松坂すげえな』ってなると思うけど、そのなかで色々な(周囲の)手助けがあったり、しわ寄せを食ってる人のことを考えないといけない。だから、『ちゃんと投げる日には投げる。全うしなきゃいけないところは全うする。その結果としての勝ち負けは二の次』。そういう責任を果たしてほしい。それだけだね。あとはいい効果を生んでるわけだから。球団にとっても、お客さんが増えたし。

 彼がこれまでにやってきたキャリア、経験を後輩たちに伝えていくというのはいい効果だと思うから、そのへんもやっていってほしいよね。ただ、大輔が来て、ドラゴンズがAクラスになったというならいい効果だけど、今のところはBクラス、借金生活だから。そうなると、別に変わってないんじゃないかなと思う」

 では、後半戦に松坂がやるべきことは何か。「勝ち負けは二の次」とは言うものの、結果を度外視していいということではない。しっかりと責任を果たせば、勝利はついてくると山崎氏は考えている。

「1軍だから当然、勝ちというのは拾ってほしいけども、彼が先発ローテで投げられるというのは、彼が健康に投げられているということだと思うから、必ず勝数は増えていく。ただ、評論家として『勝て』『なんで勝てないんだ』と僕らが言うのはおかしい。1年間これで中10日でも投げきっていければ、さらに3つくらいは(白星が)ついてくるんじゃないかなとは思うけどね。

 自分が投げられる、いい状態の時に投げてもいいと言われてるだけだから、登板感覚を詰めろとも思わない。今日投げられる、万全で投げられるというところ、監督が『投げなさい』というところでしっかりと投げて、結果を出してほしい」

 そして、何よりもその結果として中日がチームとして結果を残すことで、松坂大輔を獲得した意味が出てくるという。山崎氏は言う。
 
「それがやっぱり“松坂効果”じゃないの? そう思うけどね」

(Full-Count編集部)

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