走攻守三拍子揃った女子野球界のイチロー 侍J女子代表の三浦が持つ気構え
プロ8年間で打率が3割5分を下回ったのは2度だけ
来月22日に開幕する「第8回WBSC女子野球ワールドカップ」(米国フロリダ)で6連覇を目指す侍ジャパン女子代表。トライアウトと2度の選考合宿を経て選ばれた20人の中から注目選手を紹介する。第2回は、三浦伊織外野手(26=京都フローラ)だ。
まだ26歳だが、橘田恵監督はエースの里綾実投手(28=愛知ディオーネ)、4番の川端友紀内野手(29=埼玉アストライア)と同様に「ベテラン」の称号を与える。12年から4大会連続の代表入り。「20歳の時から見ていますが、お姉ちゃんになったなと感じます。若い選手が話しかけやすい雰囲気を作りながら、自分自身も選手として負けられない、もっと成長するんだという姿勢を見せている。女子野球界の見本です」と指揮官は最大級の賛辞を送る。
俊足と巧打で女子野球界のイチローと称されることもある左打者。高い打撃技術と走塁技術を持ち、バントも自在に操る三浦の存在によって、橘田ジャパンの攻撃バリエーションは大きく広がる。
京都フローラでは1番に座るが、代表では中軸を担うことになりそうだ。6月29日から新潟県新潟市のHARD OFF ECOスタジアム新潟で行った強化合宿では主に「3番・中堅」で起用された。
「1番もあるかなと思っていましたが、クリーンアップを任されたので、走者を返すことを意識しました。私が打つと、みんなもいけるという雰囲気になると思います。引っ張っていかないといけないですね」と平均年齢21歳と若いチームの先頭に立つ。
女子プロ野球リーグを代表する安打製造機だ。昨季までのプロ8年間で打率が3割5分を下回ったシーズンは2度だけ。巧みなバットコントロールで2012年に打率.390、14年に打率.500で首位打者のタイトルを獲得した。プロ通算打率は、359試合出場で驚異の.387を誇る。