親友にも容赦なし!? マチャドが“鬼肩”披露、横投げで一塁に剛速球「美しい」
スコープをアウトに仕留める美技、オリオールズファンは「寂しいよ」
かつての同僚の凄さをあらためて思い知ったのではないだろうか。ドジャースのマニー・マチャド内野手が1日(日本時間2日)、本拠地ブルワーズ戦で素手キャッチから持ち前の強肩を生かして一塁へ“剛速球“を投げ込み、アウトに仕留める美技を見せた。“犠牲”となった打者は、数週間前までオリオールズでマチャドと二遊間を組んでいたジョナサン・スコープ内野手。トレード移籍した2人が絡んだプレーをMLB公式サイトがツイッターで紹介すると、主力が相次いで放出され、ショックを受けているオリオールズファンからのコメントが相次いだ。
ブルワーズがいきなり1点を先制した直後の初回2死走者なしの場面だった。スコープがヒルのカーブを打ったものの、打球は三塁方向へのボテボテのゴロとなった。すると、ドジャースの三塁手マチャドが猛然とダッシュ。ボールを右手でつかみ、そのまま横投げで一塁へ送球した。苦しい体勢から投げられたとは思えない“剛速球”がベリンジャーのグラブに収まり、スコープはアウトととなった。
今季オリオールズでは本来のポジションである遊撃に戻っていたものの、ドジャース移籍後はターナーの故障に伴い三塁を守るようになったマチャド。このプレーでは、メジャー屈指とも呼ばれていたサードでの高い守備力、そして“鬼肩”をあらためて見せつけた形。しかも、相手打者が同じように7月にオリオールズからトレードとなり、ブルワーズに加入していたスコープだっただけに、この容赦ない美技は大きな注目を浴びた。
地元テレビ局「スポーツネットLA」の実況は、スコープが打席に入った段階で「スコープとマチャドはボルチモア時代からの親友でした。マチャドがトレードされた時に涙しました。スコープは彼の後を追わないと思われましたが、ギリギリでブルワーズが獲得しました」と2人の親密な関係について紹介。そして、このプレーが飛び出すと、「マチャドの方向です。マチャドが素手でキャッチしました! 送球して相棒をアウトにしました! 試合前にマチャドが冗談で『スコープをアウトにしなければいけないかも、試合に勝ちたいからね』と言っていましたが、全くその通りのことをしました」と興奮気味にまくしたてた。
一方、MLB公式サイトは「ごめん、昔の友人」とのコメントを添えて動画を紹介。すると、コメント欄には複雑な心境のオリオールズファンからのコメントも目立った。
「止めてくれ。その傷はまだ新しいんだ」
「オリオールズファンはとても悲しい」
「マニー…スコープ…寂しいよ」
「ナ・リーグで一番の三塁手であり遊撃手」
「心が痛い」
「オリオールズファンは可哀そう」
「あれはタフだ」
「なぜ“昔の友人”と言うんだ。彼らは今でも友人だ、そうだろ?」
「美しい」
「あのプレーはかなり難しい」
両選手はこの試合、バットからは快音が響かず、試合はマチャドの美技が飛び出したドジャースが6-4で勝利。両球団ともに地区優勝へ向けて熾烈な争いを続けているだけに、2人とも新天地でさらにチームに貢献していきたいところだ。