「大谷以上」の声も… 野手が“キレキレ”カーブでスタントンを空振り三振斬り
MLB公式が動画を公開、米メディアは「マット・デビッドソン>ショウヘイ・オオタニ」
ホワイトソックスのマット・デビッドソン内野手が6日(日本時間7日)の本拠地ヤンキース戦で9回に登板。本職はDHだが、7点ビハインドと一方的な展開でマウンドに上がり、切れ味抜群のカーブで昨季のナ・リーグMVPジャンカルロ・スタントン外野手を空振り三振に仕留めた。地元メディアは「マット・デビッドソン>ショウヘイ・オオタニ」などと、右肘靭帯損傷を負うまで二刀流でメジャーを席巻したエンゼルスの大谷翔平投手よりも上と“絶賛”している。
ホワイトソックス完敗ムードで沈むギャンティード・レート・フィールドをデビッドソンが沸かせた。7点ビハインドの9回、この日はスタメンを外れていた内野手が4番手でマウンドへ。メジャーでは大差のついた試合で、投手の“節約“のために野手が登板することは珍しくないが、デビッドソンの投球は出色の出来だった。
まずは先頭ガードナーを92マイル(約148キロ)の直球で一ゴロ。そして、打席に昨季のナ・リーグMVP&本塁打王の大砲スタントンを迎えた。直球を3球続けてファウル、ボール、ファウルと追い込むと、3球目は72マイル(約116キロ)のカーブ。これは高く浮いてファウルとなったが、5球目も71マイル(約114キロ)のカーブを投じる。今度は低めに決まる切れ味抜群のボール。スタントンのバットは空を切った。
野手に空振り三振に斬って取られたスタントンは思わず苦笑い。本拠地は大歓声に包まれた。すると、シカゴのテレビ局「WGN TV」のスポーツレポーター、ジョシュ・フリドマン氏は「ショウヘイ・オオタニはもういい。ホワイトソックスのマット・デビッドソンが本当の現代のベーブ・ルースだ」とツイート。さらに、スポーツネットワーク「スタジアム」でデーブ・ミラー氏は「繰り返す、マット・デビッドソン>ショウヘイ・オオタニ」とつぶやいた。
デビッドソンは今季、16本塁打をマークしている。また、実はこれが今季3試合目の登板。「MLBスタッツ・オブ・ザ・デイ」によると、1シーズンで「15本塁打以上&3登板以上」はメジャーリーグではベーブ・ルース以来2人目の“偉業”だという。ちなみに、デビッドソンは3試合で防御率0.00だ。
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」は公式ツイッターで「ジャンカルロ・スタントンは“野手”に三振を奪われた後、笑うしかなかった」との文言を添えて動画を公開。ファンからは「野手が投げる本格的な12時から6時に落ちるカーブ」「実のところ、なかなか良い投手」「公平に見て、あれはかなりえげつない」と称賛の声が集まった。
デビッドソンは続くグレゴリアスに四球を与え、ヒックスにはセンター前ヒットを浴びたものの、トーレスを直球で右飛に仕留めて無失点。ホワイトソックスはそのまま0-7で敗れたが、見せ場を作った。