藤田、突如制球乱すも…バットで取り返す「上野さんの負担を少しでも軽く」
4回途中に降板もその裏に2ラン「投手でバットで返せるのは自分だけ」
投打の二刀流、藤田倭(太陽誘電)が自らのバットで、失点を取り返した。
世界女子ソフトボール選手権予選最終日の9日、日本は5勝1敗のオーストラリアに8-1でコールド勝ちした。発表された先発は勝俣美咲(ビッグカメラ高崎)だったが、初回のマウンドに上がったのは、7番・指名選手(DP)の藤田。3回までは安打を許しても併殺で切り抜け無失点に抑えた。初回には4番の山本優(ビッグカメラ高崎)が先制3ラン。3回には山田恵理(日立)のソロで4-0のリードと完投ペースだったが、4回に制球を乱した。
「途中から呼吸が荒く、力みすぎの感じだった」(宇津木麗華監督)と藤田は3四死球で押し出し。「1番のポーターはいいバッターで、最悪満塁ホームランもある」(同監督)と急遽、上野由岐子(ビックカメラ高崎)がリリーフして、ピンチをしのいだ。
それでも、「4人投手がいるが、バットで返せるのは自分だけ。上野さんの負担を少しでも軽くしたかった」と、その裏に四球の洲鎌夏子(豊田自動織機)を一塁に置いて、中越えに今大会3本目のアーチをかけ6-1として、6回コールド勝ちに繋げた藤田。「(投球)リズムが乱れ、コントロールを乱した。今日は投げ切りたかったが、申し訳なかった。凄く反省している」。その思いは決勝トーナメントで晴らしたい。
(細野能功 / Yoshinori Hosono)