マリナーズの168勝右腕ヘルナンデスが救援転向 指揮官「非常に難しい決断」

マリナーズのフェリックス・ヘルナンデス【写真:Getty Images】
マリナーズのフェリックス・ヘルナンデス【写真:Getty Images】

メジャー14年目で初、今季は防御率5点台と不振

 マリナーズのエース右腕、フェリックス・ヘルナンデス投手がメジャー14年目で初めてリリーフに転向することになった。9日(日本時間10日)の敵地アストロズ戦後に、スコット・サービス監督が明かしたという。球団公式サイトなどが伝えている。

 32歳のヘルナンデスは今季10年連続の開幕投手に抜擢されたが、ここまで23試合に先発し、8勝10敗、防御率5.73と苦しんでいる。7日(同8日)のレンジャーズ戦では6回8安打11失点(自責点7)と炎上し、7月6日(同7日)のロッキーズ戦から4連敗となっていた。サービス監督は「彼はマリナーズの一員として驚くべき活躍をしてきた。これまでの功績を軽視しているわけではない」と、通算168勝右腕に敬意を示しつつ、配置転換の理由について、「球団にとっても現時点でのフェリックスにとっても最善の決断をするために、一息ついて、一歩離れたところから、立て直してみようということだ」と明かしたそうだ。

 ヘルナンデスは19歳でメジャーデビューし、09年に19勝(5敗)を挙げて最多勝。10、14年と最優秀防御率のタイトルを獲得し、10年にはサイ・ヤング賞を受賞している。通算398試合登板はすべて先発で、168勝124敗、防御率3.32をマークしている。指揮官は「(ブルペン転向を告げるのは)非常に難しいことだった。彼に対しても、そのキャリアで成し遂げた全てに対して、確かな敬意を持っている。だが、こういうことは起こるもの。最終的にはチームのことを考えてのことだった」と苦渋の決断だったことを“告白”。「ブルペンから投げながら、奮起してローテーションに返り咲くかもしれない。様子を見守っていきたい」と期待を込めた。

 この日のアストロズ戦から、本来のベンチからではなく、ブルペンから試合を見守ったヘルナンデス。この配置転換について「言うことは何もないよ」と話すにとどめたというキングの愛称で親しまれた右腕は、今後どのような奮起を見せるのか。10年サイ・ヤング賞右腕の復活に期待したい。

(Full-Count編集部)

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