西武の強さが凝縮された、4番・山川のヘッスラ「僕じゃなくてもやると思う」

山川が意識する「自分自身が与えられた役割を全力でこなす」こと

「自分の考えとしては、自分自身が与えられた役割を全力でこなすということを目標にしています。『4番バッターとしてどうするべきか』とか、『このケースではこういうバッティングをしないといけない』とか。そういうことを常に念頭において、試合に臨んでいます。それを、みんなが考えることによって結果的にそれが、チームのためになっていくというのが、いい形だと思っています」

 6月末に橋上作戦コーチがこんなことを言っていた。

「個々の能力がもともと高かったチームが、状況を意識できるようになってきたことで、得点力がより上がった」

 チームの4番・山川の発言は、首脳陣の目指す戦い方、チーム方針が十分浸透してのものと考えられるのではないか。

 選手個々がそれぞれ自ら考え、状況に応じた最善の手を打つことに全力を注ぐ――。辻監督率いる今の西武の強さの秘密は、この4番の発言と、あのヘッドスライディングに凝縮されているのかもしれない。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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