侍J女子代表に早くも洗礼…マウンドが人口芝から土に変更 監督「適応できる」
突然のアクシデントにエース・里は苦笑い「やってきたな」
「海外ではいろいろなアクシデントが起こる。ちょっとのことでへこたれないこと。1つ1つのアクシデントをいかにチームワークで乗り越えるかが大切」と常々選手に諭していた橘田監督は、動じなかった。「新潟合宿では土のマウンドでやっていたので適応できると思います。土のマウンドがスタンダードなので」と前向きに捉えた。
「やってきたな」と苦笑いしたエースの里綾実投手(愛知ディオーネ)も、「これでやれと言われたらやるしかない」と腹は据わっている。4月の高知安芸合宿で木戸克彦ヘッドコーチから言われた「野球は歩み寄るスポーツや」という言葉が深く心に残っている。「日本にいてもタイプの違うマウンドがある。条件は相手も同じ。いかに球場の特徴をつかんで生かすかということをしっかり考えたいです」と話した。
10年大会から5大会連続代表入りして、14年と16年大会でMVPに輝いた里は、今チームで最も多くの国際大会を経験。何が起きるかわからないことを知っているからこそ、この日のグラウンドに設置されていた人工芝マウンドの感触を確かめることも忘れなかった。「踏み出す足の方は問題なかったですが、プレートのところは少し掘れて、バランスを取るのが難しい」と頭にインプットした。
数々のアクシデントを前向きに乗り越えた先に、6大会連続の頂点が見えてくる。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)