金足農東北勢初の大旗か 大阪桐蔭史上初2度目春夏連覇か…第16日みどころ
大阪桐蔭優位も、金足農に勢いとチーム力
第100回全国高等学校野球選手権記念大会第16日は、21日14時から金足農(秋田)‐大阪桐蔭(北大阪)の決勝戦が行われる。史上初2回目の春夏連覇を目指す「銀河系軍団」大阪桐蔭が話題を独占していた今大会だが、「雑草軍団」金足農が剛腕・吉田の熱投もあり、主役の座に躍り出た。100回目の夏の主役同士がついに相まみえる決勝は、どちらに新しい深紅の大優勝旗が渡ろうとも、高校野球史上に残る試合となりそうだ。
◯決勝 金足農(秋田)‐大阪桐蔭(北大阪)14時
冷静に見れば、根尾、藤原を中心に盤石の戦いぶりを見せている大阪桐蔭の優位は動かない。接戦に持ち込もうとする相手に対し、中盤以降に本領を発揮して突き放す戦いぶりを崩すのは、同じ高校生のレベルでは至難の業だ。
先発はプロ注目の根尾か。済美戦でエース・柿木が完投したことで、根尾が温存できたのは大きい。攻撃面も極端に不振の選手はおらず、藤原、根尾が封じられても、得点圏に走者がいれば、適時打が必ず出る。吉田が相手でも、沈黙する打線ではない。
一方の金足農は、劇的な勝利を重ねて決勝まで来た。チーム全体に、有形無形のプラスアルファがある。吉田は、同じ直球でもスピードを変えたり、走者を背負うと牽制をうまく挟んで打ち気をそらすなど、駆け引きもペース配分もうまい。ただ、決勝は相手が相手だけに、吉田がどういう試合の入り方をしてくるか。基本的なことをきっちりこなすのが、金足農の勝利への近道。それが、神がかり的な勝利のバックボーンでもあった。
どちらがここまでと同じ野球ができるか。結果はともかく、今大会で起きた様々なドラマのフィナーレを多くの人が見守っている。
(Full-Count編集部)