大谷の投手復帰戦、対峙する元女房役は特別な想い「怪我しないことを祈る」
7月末のトレード期限で移籍したマルドナード「彼は最高の男で素晴らしいチームメート」
エンゼルスの大谷翔平投手は2日(日本時間3日)の敵地アストロズ戦で投手として復帰を果たす。この二刀流復活を心から喜んでいる男が対戦相手の昨季ワールドシリーズ王者にいる。7月末のトレード期限でエンゼルスから移籍したマーティン・マルドナード捕手だ。元女房役は、地元紙「ヒューストン・クロニクル」に胸中を明かしている。
「自分もハッピーだよ。彼は最高の男で素晴らしいチームメートなんだ。怪我をするのなんて絶対に見たくないよ。でも、彼は復帰して投げることができる。怪我をしないで、その経験を来年に活かせることを祈っているよ」
マルドナードは1日(同2日)、旧友の復活を心から喜んだという。エンゼルス時代にはスプリングトレーニングから信頼関係を築き、大谷の先発9試合中8試合で先発マスクをかぶった。さらに、「ショウヘイ」と発音が近い「ホルヘ」というスペイン人男性の名前をニックネームとしてプレゼント。ラテン語圏の選手が多いエンゼルスのクラブハウスでの適応にも助力していた。
今季のプレーオフ進出が厳しくなったエンゼルスは、7月に昨季のゴールドグラブ賞捕手マルドナードを同地区の強豪に放出してしまったが、そんな2人は8月24日(同25日)のエンゼルス本拠地でのアストロズ戦で再会。試合前のフリー打撃では固い抱擁を交わし、大谷も満面の笑顔を浮かべていた。
すでに「打者・大谷」とは対決している。マルドナードは同25日(同26日)の試合で2回に大谷の三盗を阻止。ニヤリと笑みを浮かべていたが、大谷はその後、4回に相手右腕バーランダーから特大3ランを打ち返し、マルドナードを呆然とさせていた。
今度は「投手・大谷」と打席で対峙。だが、二刀流の男と育んだ友情は不滅のようだ。「彼はクラブハウスで最高の男の1人なんだ。僕にとっては友達だ」。敵味方は関係ない。マルドナードは復活のマウンドでの親友の無事を祈っているようだった。
(Full-Count編集部)