投手・大谷、素手キャッチ試み右手に打球直撃 Aロッド苦言「恐ろしい考え」
心配するソーシア監督がベンチから飛び出すも制して続投
エンゼルスの大谷翔平投手が2日(日本時間3日)、敵地アストロズ戦で6月6日(同7日)ロイヤルズ戦以来となるメジャー先発マウンドに復帰した。2回先頭打者のピッチャー返しに対して、とっさに右手を出して反応。打球が右薬指を直撃するヒヤリとしたシーンに、全米生中継を行っていた実況席も騒然。メジャー通算696本塁打のアレックス・ロドリゲス元内野手は「恐ろしい考えだ」と苦言を呈している。
敵地ミニッツメイドパークのスタンドにどよめきが走った。2回先頭のゴンザレスがフルカウントからの6球目から振った打球は、ホーム近くで大きくバウンドするピッチャー返し。これに咄嗟に反応した大谷は、右腕を伸ばして素手キャッチを試みた。
大谷の右手に当たった打球は、大きく跳ねて三塁手ワードの元へ。これを掴んだワードが一塁へ送球し、三塁ゴロに仕留めた。打球の当たった右手を心配したマイク・ソーシア監督がベンチから飛び出したが、大谷はこれを制し、そのまま続投した。
スタンドに大きなため息が響く中、試合を全米生中継する「ESPN」の実況アナは、「オー! 投げる方の素手です。内野手の方向に跳ね返ってアウトです。オオタニを心配する必要はないでしょうか。今夜は素手でアウトにしようとしましたよ!」と興奮気味にまくし立てた。
右肘靭帯損傷から88日ぶりのマウンドで飛び出した闘争心溢れるプレーだったが、解説を務めた名打者Aロッドは苦言を呈した。
「恐ろしい考えですよ。体が反応してしまったのでしょうが、常に若い投手には教えなければいけません。(打球は)内野手に任せろ、と。これは危険だ。デンジャラスです。(当たったのは)右手の薬指ですよ」
MLBで22年プレーし、3115安打を積み上げた男も、1つ間違えれば大怪我につながりかねない二刀流のベアハンドキャッチを厳しい口調でたしなめた。
(Full-Count編集部)