ヤンキースが一発勝負のWCゲーム先発を託すべきは…Aロッド推薦「私ならタナカ」

西地区2位アスレチックスとの対戦が濃厚か

　ワイルドカード（WC）でのポストシーズン進出が有力になっているヤンキース。2009年以来のワールドシリーズ制覇を達成するには、まずは一発勝負で決まるワイルドカードゲームを勝ち抜かなければならない。チームの命運を背負う大事な一戦で誰が先発マウンドに上がるべきかについて、かつてのスラッガーが激論を繰り広げた。

　解説を務める通算696発アレックス・ロドリゲス氏と通算521発フランク・トーマス氏の討論動画を伝えたのは、米スポーツ専門局「FOXスポーツ」の公式ツイッターだった。

　4日（日本時間5日）現在、ア・リーグ東地区ではレッドソックスに8.5ゲーム差をつけられた2位ながら、ワイルドカード争いではトップを走るヤンキース。西地区2位でワイルドカード争いでも2位につけるアスレチックスとの直接対決を5-1で制し、ゲーム差を4.5に広げた。

　WC争いでは3位のマリナーズ以下は離されており、WCゲームではヤンキースとアスレチックスが対戦する可能性が高い。一発勝負ともなればエースを先発起用するのが一般的だが、勝ち抜いた場合、直後に始まるディビジョンシリーズでの戦い方も考慮しなければならない。

　それでは、ヤンキースはWCゲームで誰に先発マウンドを託すべきか。ロドリゲス氏は「もし今日でシーズンが終わって、本拠地でオークランドと対戦するとしましょう。その場合、私ならタナカを選びます」と、田中将大投手を“指名”した。「彼はあらゆることをうまくやってみせます。素晴らしい投球をし、走者に大きなリードを取らせません。守備もできます。私に言わせれば、現在ヤンキースにとってタナカは最も信頼のおける強みです」と太太鼓判を押した。

　これに対し、トーマス氏は「私は全く違う意見です。彼（田中）には少し休んでいてもらいましょう。私はセベリーノを推します」と、今季ここまで17勝6敗、防御率3.32という好成績を上げ、押しも押されぬエースとなったルイス・セベリーノ投手を挙げた。

　セベリーノは昨季のWCゲームでも先発したが、初回からツインズ打線に2発を浴びて1/3回を3失点（自責2）で降板。昨季のポストシーズンは4試合に先発し、1勝1敗、防御率5.63と短期決戦では物足りない成績だった。田中は2015年のWCゲームでアストロズに敗れたものの、5回2失点と試合を作った。昨季のポストシーズンでは、インディアンスとアストロズ相手に圧倒的なピッチングを披露し、2勝1敗、防御率0.90。短期決戦での集中力の高さは証明済みだ。

　ポストシーズン男の田中に託すか、エースで負けたら仕方ないとセベリーノに賭けるか。アーロン・ブーン監督の采配が注目となりそうだ。

（Full-Count編集部）