右肘故障の大谷翔平、2発4安打1盗塁をソーシア監督絶賛「これ以上のものはない」

2本塁打を放つ大活躍を見せたエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
2本塁打を放つ大活躍を見せたエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

試合前に右肘靱帯再建手術を勧められるが…

 エンゼルスの大谷翔平投手が5日(日本時間6日)、敵地レンジャーズ戦で驚異的な働きを披露した。試合前に右肘靱帯に新たな損傷が発覚し、トミー・ジョン手術を勧められたばかりの二刀流は、2本塁打を含む4安打3打点4得点1盗塁とパワーとスピードを遺憾なく発揮。怪我で落ち込むばかりか発奮してみせた24歳に、マイク・ソーシア監督は「これ以上のものはない」と賛辞を惜しまなかった。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」が伝えている。

 試合前に球界に衝撃が走った。投手として戦列復帰したばかりの大谷が、新たに右肘靱帯を損傷していたことが発覚。今季の再登板はない上に、トミー・ジョン手術と呼ばれる靱帯再建手術を勧められたと球団が発表した。だが、ビリー・エプラーGMは今週は打者として出場し続けると明言。手術に踏み切るか否かは10日(同11日)にも話し合いをし、今後を決めるとした。

 ソーシア監督は試合前に「間違いなくがっかりしている」と声を落としたが、いざ「3番・DH」でスタメン出場すると、一度火を噴いたバットは勢いを増すばかりだった。第1打席は四球、第2打席は快足を飛ばして三塁内野安打、第3打席に今季17号2ランを放つと、第4打席には中前打&二盗成功。そして第5打席には日本人メジャー選手1年目の最多記録に並ぶ18号ソロを放った。

 今季2試合で2本塁打&1盗塁を達成したのはメジャー唯一。さらに2本塁打&4安打を同一シーズンで2度達成したのは、エンゼルス初の快挙となった。

 新たな怪我を微塵も感じさせない打者・大谷の活躍に、指揮官は試合後「彼は留まることを知らない。プレーするのが大好きなんだ。今日のニュースには確かにがっかりしたが、彼は野球をプレーしたいだけなんだ。今夜素晴らしい活躍をしてくれた。これ以上のものはない」と大喜びだったという。

 大谷が手術を受けるか否かは未定だが、少なくとも今季のマウンド復帰はない。それでも打席でファンを魅了し、チームに貢献できるのが二刀流。大谷の非凡さを、改めて感じざるを得ない試合となった。

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