NPBは再び「打高投低」時代に突入するのか? リーグ防御率は8年前の水準に

西武・山川はシーズン50本塁打も射程圏内

 これは、NPBが前年オフに公式球の仕様を変更していたのが原因だったが、NPB側はこの事実を公表せず、加藤コミッショナーも事実を把握していなかったと発表したため問題となった。また、2011、12年の使用球は、規定の反発係数に達していなかったことも明らかになった。この年、ヤクルトのバレンティンはシーズン60本塁打を打ち、NPB記録を更新している。

 2013年以降、投打のバランスは小幅に上下しながら推移していたが、今年になってさらに「打高投低」が進んだ。防御率は両リーグともに4点前後となり、統一球導入前の2010年の水準に戻った。まだ各チームは1割前後の試合数を残しているが、両リーグともに本塁打数800本超えが確実になっている。

 そんな中で、西武の山川穂高は平成以降では日本人選手としては2人目となる「シーズン50本塁打」に迫ろうとしている。対照的に投手の失点は増えている。昨年の防御率1位は、両リーグともに1点台(セ・巨人・菅野智之1.59、パ・西武・菊池雄星1.97)だったが、今季の防御率はセの菅野が2.48、パの楽天、岸孝之が2.63が1位だ。

 投打のバランスが「打高」に振れた原因は明らかになっていない。単純に打者のレベルが上がっていると捉えても不思議ではない。「打高投低」の傾向は、来年以降も継続するのか、一時的な現象なのか、今後の経緯を見守りたい。

【動画】今季の強力西武打線の象徴! 驚愕のバッティングフォームで放った山川穂高の42号ホームラン!

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