ロッテ福浦「遠い存在」だった同い年の前で偉業達成へ 西武戦で決めたい理由
福浦が憧れたスーパースターとは…
ちなみにプロ初本塁打は翌95年7月30日、イースタン・リーグのヤクルト戦(ロッテ浦和)。先発・荒木大輔の変化球を打った。本人いわく「スライダーか、カーブ。ギリギリの当たり。当時は浦和球場には外野にフェンスがなくてね。ライトをちょっと超えたところにポトリと入った。フェンスがあったら、どうだったか分からない感じの当たり」。この2年はレン・サカタ2軍監督の方針で若手が積極的に起用された。76試合に出場して打率.263、5本塁打、23打点。2軍ながら、野手としての成績は形になってきた。
必死の日々を過ごしていた福浦が注目していた男がいる。同い年のライオンズ松井稼頭央は1年目にイースタンで90試合に出場し83安打を放っていた。2年目には1軍で69試合に出場し本塁打も記録。ライオンズのスター選手候補として疾走を始めていた。同期入団の中で特別な存在。憧れのスーパースターであった。
「稼頭央は凄いよ。本当に遠い存在。見ていて打球も違ったし体格も違った。それが今はお互い野手最年長としてプレーをしている。励みになるよね。明日からはライオンズ戦。いいところを見せることができるように頑張るだけだよ」
2000安打まで残り2本とした。そして9月20日からはZOZOマリンスタジアムでのライオンズ戦を迎える。1軍登録こそされてはいないもののずっと追いかけてきた松井稼頭央もチームに帯同中。気づけば四半世紀。プロの舞台でバットを振り続けてきた同い年の男同士にしか分からない想いがある。だから、その目の前で安打を奏でる。偉業達成の夢をかなえてみせる。
(マリーンズ球団広報 梶原紀章)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)