鷹・柳田が迫る「2度目の.350超え」 複数回達成は過去10人だけの大記録
2度目の.360以上ならイチロー、落合、クロマティに続く4人目
今季の柳田の打率は現時点で.356だが.360以上でフィニッシュすれば、複数回の打率.360超は、イチロー、落合博満、クロマティに続いて4人目となる。柳田が高打率をキープできるのは、選球眼が良く四球数が多い上に、足が速いことが大きい。そして、安打を広いエリアに打ち分ける「広角打法」も強みになっている。
今季の盗塁は20。ソフトバンクの残り試合数は13で、中軸の柳田には難しいかもしれないが、チャンスがあればヤクルト山田哲人に次ぐ複数回のトリプルスリーも狙ってほしいものだ。
柳田の通算成績は、2835打数909安打、打率.321。3~4年後には通算打率の目安である4000打数に到達するだろう。そうなれば、NPB通算打率1位の青木宣親(ヤクルト)の.329を脅かす存在になるのは間違いない。タイトル争いはライバルがいる方が数字が上がる。ライバル不在の「一人旅」になると、安心感からか成績が下落することが多い。
しかし、2位ソフトバンクは、マジックは点灯しているが1位の西武を猛追している。ソフトバンクの中軸に座る柳田の安打は、勝利に結びつくことが多い。柳田には打率アップへ向けて、さらなる奮起を促したい。
(広尾晃 / Koh Hiroo)