「お荷物球団」からセの強豪へ 広島が巨人に続く3連覇、優勝回数でも2位
1975年「赤ヘル軍団」から強豪へ成長、名将・古葉氏に率いられ優勝4回
広島は9月26日、直接のマジック対象チームであるヤクルトを10-0で下し、9回目のセ・リーグ優勝を果たした。
〇セ・リーグの優勝回数ランキング(球団名は現行)
巨人36回(日本一22回)
広島9回(日本一3回)
中日9回(日本一2回)
ヤクルト7回(日本一5回)
阪神5回(日本一1回)
DeNA2回(日本一2回)
松竹1回(日本一0回)※大洋と合併
巨人が圧倒的。広島は今回のリーグ優勝で中日と並び、2位となった。日本シリーズで優勝すれば4回目の日本一になる。広島は1975年まで優勝がなく、ヤクルト(国鉄)とともにセ・リーグの「お荷物球団」と言われてきたが、以後は強豪チームの一角を占めるようになった。
9回の優勝の勝敗、ゲーム差、リーグ打率、防御率を見ていこう。()はリーグ順位
〇1975年監督/J.ルーツ、野崎泰一、古葉竹識
130試72勝47敗11分 率.605/4.5差 打率.256(2)防御率2.96(1)
〇1979年監督/古葉竹識
130試67勝50敗13分 率.573/6.0差 打率.257(5)防御率3.74(1)
〇1980年監督/古葉竹識
130試73勝44敗13分 率.624/6.5差 打率.263(2)防御率3.37(3)
〇1984年監督/古葉竹識
130試75勝45敗10分 率.625/3.0差 打率.274(2)防御率3.37(1)
〇1986年監督/阿南準郎
130試73勝46敗11分 率.613/0.0差 打率.254(4)防御率2.89(1)
〇1991年監督/山本浩二
132試74勝56敗2分 率.569/3.0差 打率.254(4)防御率3.23(1)
〇2016年監督/緒方孝市
143試89勝52敗2分 率.631/17.5差 打率.272(1)防御率3.20(1)
〇2017年監督/緒方孝市
143試88勝51敗4分 率.633/10.0差 打率.273(1)防御率3.39(3)
〇2018年監督/緒方孝市
135試78勝55敗2分 率.586 /9.5差 打率.265(2)防御率4.12(3)
1975年の開幕時はジョー・ルーツ監督がチームカラーを「赤」にするなど意識改革を進めたが4月に退任。野崎泰一代行を経て、5月3日に古葉竹識コーチが監督に就任した。そして山本浩二、衣笠祥雄の両主砲を中心とした「赤ヘル軍団」の活躍で、歓喜の初優勝を果たした。
古葉監督は以後も3回リーグ優勝を果たし、広島を強豪チームに育て上げた名将と呼ばれた。以後、阿南準郎、山本浩二の両監督が1度ずつリーグ優勝したが、1991年を最後に優勝から遠ざかった。