大谷翔平の新人王争いの行方はどうなる!? WARで見るライバルたちとの比較
投手+野手でのWARは4.0となり2位の数字になる大谷
ア・リーグで50回以上投げた新人王有資格者のWARランキング。
ケラー(ロイヤルズ) 3.6 (41試9勝6敗0SV 140.1回 防御率3.08)
バリア(エンゼルス) 2.4 (25試10勝9敗0SV 124.2回 防御率3.54)
ボルッキ(ブルージェイズ) 1.6 (16試4勝5敗0SV 91回 防御率3.76)
ベラスケス(レッドソックス) 1.5 (46試7勝2敗0SV 83.1回 防御率3.24)
トリビーノ(アスレチックス) 1.5 (67試8勝3敗4SV 72回 防御率3.00)
ジョンソン(レッドソックス) 1.4 (37試4勝4敗0SV 96.1回 防御率4.11)
スタネック(レイズ) 1.4 (58試2勝3敗0SV 64.1回 防御率3.08)
大谷翔平(エンゼルス) 1.3 (10試4勝2敗0SV 51.2回 防御率3.31)
ビーバー(インディアンス) 1.0 (20試11勝5敗0SV 114.2回 防御率4.55)
ヤーブロー(レイズ) 0.8 (37試15勝6敗0SV 144.1回 防御率3.93)
ヘス(オリオールズ) 0.4 (20試3勝10敗0SV 96.1回 防御率5.14)
アンダーソン(エンゼルス) 0.4 (57試3勝3敗4SV 55.1回 防御率4.07)
シンバー(インディアンス) 0.1 (69試3勝8敗0SV 67回 防御率3.49)
ガ―マン(ヤンキース) 0 .0(20試2勝6敗0SV 84.1回 防御率5.55)
スミス(ロイヤルズ) -1.1 (37試1勝6敗0SV 76回 防御率6.75)
ロイヤルズで先発、救援で活躍するケラーが1位。大谷は投球イニング数が少ないこともあって、1.3で8位だ。しかし野手のWAR2.7と投手のWAR1.3を加算すると4.0になる。これはレイズのウェンドルに次いで2位だ。
WARは野手、投手ともに同じ基準で比較できるのが最大のメリットだ。投手のWARには打撃の要素oWARも含まれている。しかし、これまでの投手のoWARはないに等しい数字だった。大谷のように打撃でも投球でもしっかり数字を残した選手はベーブ・ルースの時代までさかのぼらなければならない。
「Baseball Reference」は過去の時代のWARまでさかのぼって算出している。ベーブ・ルースは13勝し11本塁打で本塁打王になった1918年、投手としてはWAR2.3、打者としてはWAR4.7を記録している。大谷の「二刀流」はまさに歴史的といえるが、新人王は記者投票だ。記者が「二刀流」のWARをどう評価するかで、決まってくるだろう。投票結果に注目したい。
(広尾晃 / Koh Hiroo)