“松坂世代”が作った新球団「堺シュライクス」来春独立リーグ参戦目指す

監督・指導者ら、スタッフ集めにも生きた“松坂世代”の絆

 監督に就任した大西宏明氏は、堺ビッグボーイズのチームメイトで、PL学園では松坂の横浜と延長17回の死闘を演じたひとり。近鉄、オリックス、横浜、ソフトバンクでプレーし、左投手に強い右打ちの外野手として活躍した大西氏は今も堺市で焼肉屋を経営。「堺で球団を立ち上げるのに、彼に声をかけないわけにはいかないだろうと思いました」(夏凪社長)松坂世代の絆が、新球団設立に生きた。投手コーチは、横浜DeNAや楽天で活躍した藤江均氏。スタッフも徐々にそろいつつある。

 もちろん、問題は山積み。堺市には有料の試合ができるような硬式の野球場がなく、2020年4月に向けて内野2000席、外野芝生3000席の球場を建設しているが、来年は大阪府下の近隣の球場を転戦することになる。BFLの登録選手数は25人。BFLの他の3球団も選手の分配を考えているというが、来季はぎりぎりの人数になりそうで、NPBのドラフトが終了した11月にトライアウトをする予定だ。

 そしてもちろん、最大の課題は安定した経営基盤。現在、スポンサー探しに奔走中だが、やはり地元球団だからといって簡単には見つからない。「何かしらの利益をスポンサーに残せるような仕組みを考えたいですね。私も松本君も、マイナビ時代にWebを活用したマーケティングをしていました。Webの構築を通して、スポンサーにメリットを提示していきたいですね。堺市内のIT企業ともパートナー企業契約を結びました」と、インターネットを活用して、パートナーに何らかの還元ができるビジネスモデルを模索中だ。

 選手の生活の保障も大きな課題。「BFLは現在のところ、野球をする経費や住居などは球団持ちですが、選手には給料を払っていません。でもWebを活用してファンクラブを作るなど、収入が入る仕組みを作って選手に少しでもお金を渡したいと思っています。住居は原則として堺市に用意しようと思っています」と夏凪社長は話した。

選手のセカンドキャリアについても明確なプログラム化目指す

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