西武・辻監督、V確信は「M1になって」 開幕から首位走り「選手誇り」
キャンプ初日に父が死去、キャンプインを優先「野球大好きな親父でしたし」
ただ、指揮官の不安をよそに、選手たちは勝ち続けた。9月14日の本拠地での楽天戦で勝利し9連戦初戦を飾ると、天王山となった15日からの本拠地ソフトバンク戦で3連勝。マジック11を点灯させた。さらに連勝街道は止まらない。シーズン終盤に怒涛の快進撃を見せて12連勝。足踏みのないまま、28日のソフトバンク戦に勝利してマジックを1とした。
指揮官が優勝を確信したのも、このマジックが1となってからだった。「連勝連勝と素晴らしいゲームやってくれて、マジック1になってようやく優勝できる気持ちになりました」。20年ぶりの本拠地Vを目指した29日の同戦には敗れたものの、1試合の足踏みで頂点に上り詰めた。
就任して2年目の辻監督。監督就任1年目の春季キャンプ初日に父を亡くした。キャンプイン直前に容態が悪化したものの、前日に病床の父を見舞うとチームのキャンプインを優先させた。この日の優勝会見で「ちょうどキャンプインの時ですね。前日にちゃんとお別れしてきましたし、野球大好きな親父でしたし、おまえ野球やってろと必ず言っていると思いましたので。監督としてスタートの日でしたから、選手と迎えたいということがありました。それからずっと両親のことは、野球楽しんでということで、国旗掲揚の時に必ず思ってます。今日喜んでくれていると思います」。亡き両親にも捧げる優勝になった。