女子プロ野球、愛知ディオーネが「ここ一番」で快勝 女王決定戦出場へ前進
埼玉アストライアに快勝、敗れた辻内監督「自分自身の采配に一番の責任」
日本女子プロ野球リーグの2位・埼玉アストライアと3位・愛知ディオーネが1日、一宮市営球場で対戦。ディオーネが5-1で勝利し、女王決定戦出場へ大きく前進した。
3位のディオーネは、負けた時点で女王決定戦出場の可能性が絶たれるという一戦。一方、アストライアは引き分け以上で2位が確定するものの、敗れればディオーネと勝率が並び、得失点差で女王決定戦出場が極めて困難になるという状況だった。
ディオーネの先発は2勝1敗の堀田ありさ。対するアストライアは、侍ジャパン女子代表が前人未到の6連覇を達成した女子野球W杯にも選出されたチームの勝ち頭、谷山莉奈が登板した。
試合は初回から動く。1回裏のディオーネの攻撃、制球に苦しむ谷山を攻め立て、2死満塁から5番・寺部歩美の押し出し、続く榊原梨奈のライト前タイムリーで2点を先制した。
対するアストライアは4回表、先頭の4番・川端友紀のツーベース、続く5番・楢岡美和のタイムリーで1点を返す。すると、ディオーネは先発・堀田を代えて2番手に小原美南を投入。小原は起用に応え、後続を無失点に抑えた。
ディオーネは5回、先頭の2番・三浦由美子、3番・厚ヶ瀬美姫の連続ツーベースで1点を追加。さらに6回にも3本のヒットで2死満塁の好機をつくり、3番・厚ヶ瀬がこの日3打点目となるタイムリーを放ち試合を決定づける。反撃したいアストライアだったが、4回途中から登板したディオーネ小原の安定感抜群のピッチングの前に、4回2安打無失点と翻弄され力尽きた。
試合後、ディオーネはホーム最終戦に訪れた1124人のファンと大撮影会。一宮市営球場での勝利は4月30日以来とあって、チームも地元も大喜びだった。ディオーネの碇美穂子監督は「選手たちが普段練習で積み重ねてきたことを、ここ一番で発揮してくれた結果。ただ、選手全員を起用できなかったことが、唯一心残り」と笑みを浮かべた。
2日18時開始の京都フローラ-埼玉アストライアの試合結果により、女王決定戦進出のチームが決定する。敗れたアストライアの辻内崇伸監督は「8安打で1得点しか取らせてあげられなかった自分自身の采配に一番の責任がある。得点を挙げるため、凡退を恐れず積極的に打ちに行く姿勢をチームに浸透させたい」と次戦に向けて語った。
3日にはジャパンカップ出場決定戦も迫っている。2018シーズンもいよいよクライマックスを迎えるが、まだまだ白熱した試合が期待できそうだ。
(Full-Count編集部)