ヤンキース、一発勝負のWC先発はセベリーノ 田中将大は緊急時に備えて待機
ブーン監督が発表「全ての要素を考えて決断した」
ヤンキースのアーロン・ブーン監督は2日(日本時間3日)、ルイス・セベリーノ投手が3日(同4日)に行われるアスレチックスとのワイルドカード(WC)ゲームで先発を務めると発表した。田中将大投手はロースター入りし、負ければ後がない一発勝負の緊急時に備える形となる。
今季開幕投手を務めたセベリーノは19勝8敗、防御率3.39の成績。前半戦は14勝2敗、防御率2.31と圧倒的な成績を残していたが、オールスター後に調子を崩し、後半戦は5勝6敗、防御率5.57と苦戦した。だが、9月12日(同13日)の敵地ツインズ戦で5回2/3を4安打1失点とすると、続く19日(同20日)の本拠地レッドソックス戦では7回6安打1失点、シーズン最終登板となった25日(同26日)敵地レイズ戦では5回を4安打2失点と状態を上げてきていた。
ブーン監督によれば、田中を含め、J.A.ハップ、C.C.サバシアらを候補とし、それぞれの利点を比較検討。9月29日(同30日)に遠征地ボストンにブライアン・キャッシュマンGMが訪れ、監督、コーチなどチームスタッフでミーティングを行い、翌日に「パフォーマンス、経験、どんな球を投げるのか、対戦相手が誰なのか、全ての要素を考えて決断した」という。セベリーノが今季好不調の波があったことにも触れつつ、「不調の山は越え、本当にいい球を投げ始めた」と指摘。「自信を持ってセベリーノに先発を任せられるし、明日は素晴らしい立ち上がりを見せてくれる気がするんだ」と、24歳の若きエースに全幅の信頼を寄せた。
セベリーノは昨季のWCゲームにも先発したが炎上。わずか1アウトを奪ったのみで4安打3失点で降板したが、救援陣が見事なリレーでつなぎ、チームは逆転勝ちを収めた。指揮官は「確かに苦しんだが、だが1試合だけ。その後のプレーオフではいい投球をしていた」と気に掛ける様子もなく、むしろ「多大なる成功を経験し、失敗も経験した。ブルペンに行ったこともある。今年に限ってみても、前半と後半と好不調を経験している」とポジティブに捉えた。
WCゲームでベンチ入りする25人のうち、田中、ハップ、ランス・リンを含め投手は10人が登録される見込みだという。勝ち抜けばレッドソックスとの地区シリーズに駒を進めるが、「まずは明日勝たなければ先がない。明日勝つために全投手を使ってしまう可能性もある」とし、地区シリーズ以降の先発投手については明かさなかった。
負けたら終わりの一発勝負。昨季はここからリーグ優勝決定シリーズ第7戦まで戦い続けたが、今季はワールドシリーズまで勝ち続けることができるだろうか。
(Full-Count編集部)