地元愛貫き、鷹一筋でプロ生活全う ホークス本多、6日に現役ラストゲーム

実直な人柄は現役生活通じて変わらず

 しかし、パフォーマンス以上にファンに愛されたのが実直な人柄だ。打点を挙げた直後に守備につく際には、ライトスタンドから聞こえる「本多コール」に対して、直立不動の姿勢から丁寧に帽子を取って深々と頭を下げる。キャンプ地や筑後でも、時間が許す限りサインに応じる。ベテランの域に達しても、その姿勢を変えることはなかった。

 前年に東日本大震災が起こり、復興の年とされた2012年。自主トレの際に本多に話を聞く機会があった。

「野球人に限らず、復興のために1人ひとりの役目ってあると思うんですよ。それは人の気持ちをわかってあげられる人間になること。そして、その気持ちを些細なことでもいいから行動で表現していくことだと思います。そうすれば、気持ちはきっと届くと信じています」

 その後、九州も地震や豪雨という災害が続いたが、本多は野球教室で訪れた被災地の子どもたちを試合に招待するなど、文字通り「行動で表現」してきた。今年招待した熊本の試合はあいにく雨天中止となったが、球場前で招待した子どもたちと記念撮影に応じて再会を喜んだ。

鹿児島最後の打席はサヨナラ呼ぶヒット

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY