ド軍カーショー、第1戦勝利に自信「誇り持って登板」ブ軍作戦は「大体見えている」
強力ブルペン陣のブルワーズに「機能するなら素晴らしい」
ドジャースのエース左腕、クレイトン・カーショー投手が11日(日本時間12日)、ブルワーズとのリーグ優勝決定シリーズ初戦の先発を翌日に控えて記者会見に臨んだ。名門球団の絶対的エースとしてのプライドを漂わせる左腕は、「先発投手として誇りを持って登板する」と、敵地ミルウォーキーでの初戦に必勝態勢で臨む。
ブルワーズの先発は、シーズン途中でナショナルズから移籍した左腕のジオ・ゴンザレス。移籍後は5試合に先発し3勝0敗、防御率2.13と実績を残したが、もともとブルワーズは投手陣に確固たる軸となる先発投手がおらず、エース格のチャシンも15勝8敗、防御率3.50と、貯金は7しか作れていない。ロッキーズとの地区シリーズ第1戦は19試合4先発の右腕ウッドラフを先発させ、6投手の継投で勝利。剛球左腕ヘイダー、クローザー経験者のソリアや現守護神クネベルら、そうそうたる顔ぶれが控えていることもあり、シーズン中も「ブルペンデー」と呼ばれるリリーフ投手の継投で乗り切ることがあった。
今季はレイズやアスレチックスなど「ブルペンデー」を採用するチームが多く見られた。典型的な先発投手であるカーショーは、先発と救援の分業制にこだわらないブルワーズの印象を問われると「もし機能するなら、素晴らしいことだと思う。ポストシーズンとなると、とにかく勝利しないといけない。彼らが地区シリーズのロッキーズ戦で成功したのは明らかだ。素晴らしいブルペンを持っている」と称賛。一方で「僕は野球に関しては伝統的な考え方を持っている」と話し、先発投手として「5日ごとに投げること、勝利を引き寄せること。理想的には完投することだけれど、それはあまりないこと。先発投手として誇りを持って登板する」ときっぱり言い切った。
カーショーも、今季は5月に上腕二頭筋の腱炎で故障者リスト入りするなど順調ではなかったが、地区シリーズのブレーブス戦第2戦では、8回85球で2安打無失点と完璧な投球。大舞台にはしっかりと合わせてきた。
プレーオフでは球場全体が地元ファンで埋め尽くされるため、ホームチームに大きなアドバンテージとなる。敵地でのシリーズ第1戦という難しい役割を任されるカーショーだが、「彼らが何をしようとしているのか理解するのはそれほど難しくない。明日相手打線がどんな作戦で来るのか、大体は見えていると思う」とサラリ。「ブルワーズには多くの優れた右打者がいる。それは他のチームも一緒。自分はただアウトを取るだけだよ」と話し、圧倒的な投球でブルワーズ打線を抑え込むことを誓った。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)