復活の松坂、期待外れのゲレーロ… 新天地を求めた選手たちの今季成績は?
野上、大野奨のFA移籍組は不本意な結果に
〇野上亮磨投手
2017年(西武)
24試合24先発11勝10敗 完投2 完封1 防御率3.63 投球回144 勝率.524 113奪三振
2018年(巨人)
25試合9先発4勝4敗1ホールド 完投0 完封0 防御率4.79 投球回71回1/3 勝率.500 54奪三振
国内FA権を行使して西武から巨人へ移籍。MLBに復帰したマイコラスの穴を埋める存在として期待されたが、5月13日の中日戦(東京ドーム)を最後に勝利はなし。同27日の阪神戦(甲子園)、5回4失点で4敗目を喫して以降は先発ローテを外れ、以後は救援登板するようになったが、8月15日のヤクルト戦では11-5で勝ったものの2/3回で3失点など、不安定な内容が続いた。
投球回数が半分以下なのに、与四球が24→21とほとんど変わらず、被本塁打は10→15と逆に増加。積極打法で浅いカウントからフルスイングしてくるパの打者には通用した投球が、ボールをじっくり見てミート中心につないでくるセの打者には通用せず、かわす投球となってカウントを悪くし四球、あるいは痛打を浴びたという傾向が見てとれる。セの打者の傾向に慣れたであろう来季、この不本意な成績からどう巻き返してくるか。
〇大野奨太捕手
2017年(日本ハム)83試合154打数34安打 打率.221 本塁打3 打点13
2018年(中日)63試合167打数27安打 打率.197 本塁打2 打点10
国内FA権を行使して日本ハムから中日へ移籍。岐阜出身ということもあり、日本ハムの正捕手の移籍として、大きな期待を寄せられた。正捕手・松井雅のバックアップとして63試合に出場はしたものの、数字は落としている。2017年オフに右肘の手術を受けた影響もあり、かつて4割以上の盗塁阻止率を誇った強肩もよみがえっていない。
出場試合数はプロ入り以来最少で、上がった数字は日本ハム9年間で1本しか打っていなかった三塁打を今季だけで2本打ったぐらい。期待されたほどの数字を残したとは言いがたいが、これまでの経験を中日の捕手陣に伝える役割も期待されての移籍だけに、数字だけで計れないものはあるだろう。まずは故障を完治させて強肩の復活を期待したい。
〇アレックス・ゲレーロ外野手
2017年(中日)130試合469打数131安打 打率.279 本塁打35 打点86 三振98 出塁率.333
2018年(巨人)82試合287打数70安打 打率.244 本塁打15 打点40 三振62 出塁率.325
2017年の本塁打王は、中日との残留交渉がまとまらず、巨人と2年総額8億円(推定)という条件で移籍したが、ほぼすべての部門で数字を落とす不本意な成績に終わった。打撃不振から6月15日に2軍落ちし、7月には高橋監督との面談を拒否したとしてメディアを賑わせたが、8月になって1軍復帰。4月だけは85打数28安打、打率.329、5本塁打とまずまずの成績だったが、完全な尻すぼみに終わった。
9月以降も17試合46打数8安打、.174と低空飛行ながら、8安打中3本が本塁打と長打力の片りんは見せてはいるものの、まったくの期待外れ。巨人は投手でメルセデス、アダメス、ヤングマン、打者でもマルティネスといった格安助っ人が今年1軍でプレーし、いずれもそれなりに戦力になっただけに来季は正念場となるのは間違いない。
(Full-Count編集部)