東北新監督に大魔神・佐々木の“女房役”が就任 「歴史や伝統に恥じぬよう」

甲子園優勝のない東北地区だが「1日1日を大切にしながらやっていきたい」

 高校卒業後は立正大に進み、社会人野球の朝日生命でプレー。03年からは母校である立正大のヘッドコーチとなり、09年の東都リーグ1部優勝、明治神宮大会優勝に貢献した。高校、大学、社会人と主将を務めた富沢新監督は「人間的な成長なくして技術の成長はないと思っています。そういったところを生徒に教育しながら、バランスのいいチームにしていきたい。心のバランス、技術のバランス、体のバランス、すべてにおいてバランスのいいチーム作りを子どもたちと一緒にやっていきたいなと思っています」と目指すチーム像を話した。

 立正大のコーチ、修徳高の助監督として指導経験はあるが、監督になるのは初めて。「いい意味で固定観念がないので、子どもたちの現在の姿を見ながら、子どもたちと一緒にやっていきたいと思います。指導は長くやらせていただいてきましたので、不安はさほど感じていません」と指導力に自信をのぞかせた。

 現役時代は捕手だっただけに野球で重視するのは守備だと語り「何事もキッチリとプレーをしなさいということを選手に伝えていきたいと思います。団体競技ですから、思いやりがないとチームプレーは成立しません。常に思いやりのあるプレーを、と子どもたちに伝えていきたいと思います」と力を込めた。

 かつて甲子園の優勝旗にあと一歩と迫った東北。未だ甲子園優勝がない東北地方で、その悲願に期待をかけられる高校の1つでもある。「あまりそういったところは意識せず、1日1日を大切にしながらやっていきたいと思っています」としながらも、「その延長線上にそういった目標を掲げてやっていきたいと思います」と話した富沢新監督。甲子園には春夏41度の出場。プロにはもちろんのこと、大魔神・佐々木氏、斎藤隆氏、ダルビッシュ有とメジャーリーガーも輩出した名門校が新たなスタートを切る。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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