稲葉監督、延長10回タイブレークの采配を悔やむ 「もう1度振り返って反省」
メキシコ投手陣を打ち崩せず延長10回タイブレークの末、敗れる
コロンビアで行われている野球の23歳以下の世界一を決める「第2回WBSC U-23ワールドカップ」は28日(日本時間29日)、バランキージャで決勝が行われ、オープニングラウンド、スーパーラウンドを8戦全勝で突破した日本は延長10回タイブレークの末、メキシコに1-2で敗れ、16年のメキシコ大会に続く連覇を逃した。3位決定戦はベネズエラが5ー4で韓国を下した。
日本は先発の近藤弘樹投手(楽天)が8回まで7安打を許しながらも無失点の好投。だが、打線がメキシコ先発右腕モラレスを攻略できず、この日のヒットは6回の大河内野手(DeNA)の左前打の1本だけ。無死一、二塁から攻撃がスタートするタイブレークとなった延長10回には、成田翔投手(ロッテ)が1死二、三塁から連打を許し、2点を献上。
日本はその裏、無死一、二塁から4番内田靖人内野手(楽天)が送りバントを決め、1死二、三塁としたが、安田尚憲内野手(ロッテ)の二ゴロの間に1点を奪うのがやっと。地元コロンビアの観客の多くがメキシコを応援するアウェーの雰囲気の中、続く原澤健人内野手(SUBARU)、堀内謙伍捕手(楽天)が四球を選び、2死満塁と一打サヨナラの場面をつくったが、前日27日(同28日)のドミニカ共和国戦で3安打の西巻賢二内野手(楽天)が中飛に倒れると、稲葉篤紀監督は大喜びするメキシコナインをベンチからじっと見つめるしかなかった。
指揮官は「決勝戦はこういう試合展開になると予測していた。近藤が非常に粘り強く頑張っていたが、メキシコの投手が良かった。緩急をうまく使って、絞り強さ、球の強さもあり、なかなか打つほうでいいリズムをつくることができなかった」と試合を分析した。