稲葉監督、延長10回タイブレークの采配を悔やむ 「もう1度振り返って反省」

延長10回無死一、二塁から4番内田に犠打「もう1度振り返って反省したい」

 2点を追う延長10回に無死一、二塁の場面で4番内田に犠打をさせたことについては「結果的に1点しか取れなかったが、どうすればよかったのか。打たせたらどうだったのか、私の決断が間違っていたのか、もう1度振り返って反省したい」と振り返り「タイブレークは投手も難しかったと思うが、これからの選手たちなので、この経験を経験だけで終わらせず、自分には何が足りないか分かったと思うので、ステップアップとしてまた次に生かし、大きく成長していってほしい。選手はとにかく目一杯やってくれたし、我々は1敗しかしていないので、そこは胸を張っていい」と、銀メダルを獲得した選手たちをねぎらった。

 優勝こそ逃したが、チーム一丸となってつかんだ準優勝だった。海外遠征では預けた荷物が目的地の空港に数日遅れて届くことが珍しくないため、今回チームでは荷物を目的地まで通しでは預けず、トランジットの度に預け直すことで、飛行機でのロストバゲージを完全防止。これまで他の世代別代表で毎回のように起こっていたロストバゲージの教訓を生かした。

 それでもハプニングはあった。現地入り後の練習初日には、チーム宿舎から球場に向かう途中でバスが煙を吹き出し、故障。代車が来るのを待たされた。球場ではベンチとブルペンをつなぐ電話の調子が悪く、使えないこともあり、そのたびに建山義紀投手コーチがベンチから手信号でブルペンに合図を送り、リリーフ陣をスタンバイさせた。

 オープニングラウンドでは対戦相手の情報が全くなかったため、稲葉監督自らテレビやインターネット動画の中継で翌日以降の対戦相手の試合をチェックし続けた。日本との時差は14時間。時差ボケが残る中、携帯を片手にいつしか眠りについてしまったこともあった。それでも睡眠時間を削り、相手の情報入手に努めた。

 食事の際には、スタッフが日本から持ち込んだ炊飯器でご飯を炊き、ふりかけも用意。チーム宿舎には湯船がなかったため、選手たちは球場内にあるジャグジーやホテルのプールに入って筋肉をほぐし、疲労回復に努めるなど個々が慣れない環境の中でもコンディションづくりを怠らなかった。

2020年・東京五輪を想定し首脳陣4人体制で臨んだ

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