球団の気持ちを具現化 斬新なアイデアが詰まった日ハム新球場の“設計秘話”
2023年3月開業予定の新球場、世界中のどこにもないユニークなボールパークに
北海道日本ハムファイターズと北海道ボールパーク(HBP)は5日、札幌市内で記者会見を行い、2023年3月開業予定の新球場(仮称:北海道ボールパーク)の概要を発表した。
きたひろしま総合運動公園(北広島市共栄)に建設予定の新球場は、約3万5000人収容の開閉式屋根の天然芝フィールドで、建設費用は約600億円(球場周辺外構部及び球場内設備・機器等を含む)を予定している。
世界中のどこにもないユニークなボールパークを目指す新球場は、切妻屋根が特徴的な外観となっている。センター後方に設置する70メートル×180メートルの巨大なガラス(グラスウォール)も斬新なアイデアだ。将来的には、このグラスウォールをビジョンとして活用することも想定しており、実現すれば、世界最大のビジョンになる。
設計施工を担当するのは、14社8グループによるコンペを勝ち抜いた大林組と米国を拠点とするHKS。今年3月から対話を重ね、球団の希望を最大限具現化した。大林組の矢野基札幌支店長は「こちらの案を押し付けるのではなく、あの地に、ファイターズさんの思いを十分反映したデザインというのは何だというところからスタートしました」と振り返る。
最初のキーワードは「北海道のこの場所にしかないもの」だった。北海道の開拓からの歴史を調べることから始まり、積雪地帯で取り入れられている切妻屋根のアイデアが生まれた。