北海道から発信する新たな球場の形 社会・地域との共生目指す日本ハムの思い
2023年に開業予定の新球場とは
日本ハムが5日の記者会見で2023年開業予定の新球場の概要を発表した。きたひろしま総合運動公園(北広島市共栄)に建設予定の新球場は、約3万5000人収容の開閉式屋根の天然芝フィールドで、建設費用は約600億円(球場周辺外構部及び球場内設備・機器等を含む)を予定している。
会見で明かされた「新球場・ボールパーク建設の意義」と「施設のポイント」を紹介する。まず、建設の意義については球団は以下の4点を挙げた。
1.社会・地域への寄与・貢献
スポーツコミュニティを球団理念に掲げ、地域との共生、社会への貢献こそが球団の存在意義だと強く認識している。単に野球ができる場所を作るというのではなく、地域経済の活性化、北海道のにぎわいの創出にいかに貢献できるかを追求していく。人々が集う場所だからこそ、社会課題の認識や解決の場として活用すると同時に、次世代通信5G、人工知能AI、自動運転などに代表される新技術の実証実験の場としても検討していく。万が一、自然災害が発生した場合には、防災拠点として機能できる設備も備え、地域にとって必要不可欠な場所であり続ける。
2.新たなエンターテインメントの創造
北海道のにぎわいを創出するためには、エンターテインメントとしての価値があることが前提になる。新球場・ボールパークにおいては、新たなエンターテインメントとして多種多様な観戦環境や最新技術を駆使した、これまでにないワクワク感、食とスポーツを融合させた楽しさと美味しさと喜びを提供できる空間にしていく。
3.チームパフォーマンスの最大化
エンターテインメントとしての価値の基盤となるのは、選手たちの全力プレーとチームの勝利。チームパフォーマンスの最大化を図ることも非常に重要だと認識している。天然芝のグラウンドや選手のトレーニング、コンディショニング施設を充実させることで、選手にはよりのびのびと元気ハツラツにプレーしてもらい、高いパフォーマンスを発揮することでチームの勝利をつかみとっていく。
4.コミュニティ機能の発揮
人口減少や少子高齢化に伴い、日本の社会構造が新たに変化している。多くの人々がここに来たい、ここで働きたい、ここで何かをやりたいと思える場所自体が、今後非常に重要になってくる。より多くの人がここに集い、一緒に思い描くものを実現していく。これこそが共同創造空間というこの球場のコンセプトであり、そのような場所だからこそ、北海道のシンボルになれると考えている。