“史上最大の下克上”から8年…西岡と成瀬、トライアウトで対峙した2人の想い

ともにトライアウトに参加した西岡剛(左)、成瀬善久【写真:福谷佑介】
ともにトライアウトに参加した西岡剛(左)、成瀬善久【写真:福谷佑介】

2010年は西岡が首位打者、成瀬は2年連続2桁勝利で日本一に

 数奇な運命の巡り合わせだった。13日、タマホームスタジアム筑後で行われたプロ野球12球団合同トライアウト。各球団から戦力外となった選手が集い、現役への望みを繋ぐために最後のアピールの場だ。ここで2010年にロッテを日本一へと導いた立役者の2人が、投手と打者でぶつかり合うことになった。

 成瀬善久と西岡剛である。

 2010年のロッテは西岡がリードオフマンを務め、成瀬が開幕投手を務めるなど、2人は投打の中心だった。西岡は144試合で206安打を放ち打率.346、11本塁打、59打点を記録。首位打者と最多安打のタイトルを獲得した。成瀬は2年連続の2桁勝利となる13勝をマークした。チームは首位ソフトバンクと2.5ゲーム差の3位に終わったものの、クライマックスシリーズで勝ち上がり、進出した日本シリーズでも中日を撃破。“史上最大の下克上”を達成した。

 あれから8年後。2人はタマスタ筑後のグラウンドで対峙していた。西岡は日本球界復帰後5年間を過ごした阪神を戦力外となり、成瀬はFAで移籍し4年間を送ったヤクルトを戦力外に。ともに来季の所属球団がない身としてトライアウトに臨んだ。

成瀬は「甘くなかった」、西岡は「人以上に思うことはあった」

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