減りゆく「松坂世代」 今季で6選手が現役引退、残るNPB在籍選手は8人に
松坂は今季6勝をあげてカムバック賞を獲得
2018年のプロ野球はソフトバンクが2年連続日本一に輝き、幕を下ろした。セ・リーグは広島が3年連続リーグ優勝、パ・リーグは西武が10年ぶりにその頂点に立った。ソフトバンクはリーグ2位からクライマックスシリーズを勝ち上がり、西武を倒して日本シリーズに進出。日本シリーズでも広島を4勝1敗1分で下し“下克上”日本一を達成した。
今季のプロ野球界で大きな注目を集めた出来事の1つが、中日に移籍した松坂大輔投手の存在だった。米MLBから2015年ソフトバンクに加入し、日本球界に復帰。だが、右肩の故障などで3年間でわずか1試合しか1軍で登板できないまま、ソフトバンクを構想外に。退団を選択すると、入団テストを経て中日に入団した。
春季キャンプから大きな注目を集め、キャンプ地にはファンが殺到。空前のフィーバーとなると、日本球界復帰後4年目にして、開幕ローテ入り。4月30日のDeNA戦で勝利投手となり、4241日ぶりの日本球界での白星をあげた。右肩への影響を考慮し、登板間隔を10日以上空けての先発が続いたため、11試合の登板にとどまったが、チームで2番目の勝ち星となる6勝をマーク。カムバック賞にも輝いた。
松坂自身は見事な復活を遂げたが、球界で活躍してきた松坂の同級生たち、いわゆる「松坂世代」たちは、徐々にその数を減らしている。今季は13人が選手としてプレーしたが、今季限りでオリックスの小谷野栄一内野手、日本ハムの矢野謙次外野手、中日の工藤隆人外野手、DeNAの後藤武敏内野手、巨人の杉内俊哉投手、そして昨オフ巨人を戦力外となり、今年はルートインBCリーグの栃木でプレーしていた村田修一内野手の6選手が、現役を退いた。
一時代を築いた「松坂世代」ではあるが、来季もNPBのユニホームを着てプレーするのは、8人まで減りそう。松坂と、ソフトバンクの和田毅投手、楽天の渡辺直人内野手、久保裕也投手、広島の永川勝浩投手、阪神の藤川球児投手、日本ハムの実松一成捕手兼ファーム育成コーチ、ヤクルトの館山昌平投手だ。
今季、梨田昌孝監督の後を受けた平石洋介監督代行は、来季から正式に監督に就任。「松坂世代」で初めて12球団で監督を務める。また、NPB球団所属ではないが、久保康友投手は米独立リーグで、梵英心内野手は社会人のエイジェックでプレーしている
【今季NPB所属の松坂世代】
松坂大輔(中日)投手1980.9.13生
和田毅(ソフトバンク)投手1981.2.21生
渡辺直人(楽天)内野手1980.10.15生
久保裕也(楽天)投手1980.5.23生
小谷野栄一(オリックス)内野手1980.10.10生 ●引退
矢野謙次(日本ハム)外野手1980.9.21生 ●引退
工藤隆人(中日)外野手1981.3.30生 ●引退
永川勝浩(広島)投手1980.12.14生
藤川球児(阪神)投手1980.7.21生
G.後藤武敏(DeNA)内野手1980.6.5生 ●引退
杉内俊哉(巨人)投手1980.10.30生 ●引退
實松一成(日本ハム)捕手1981.1.18生
館山昌平(ヤクルト)投手1981.3.17生
【NPB以外でプレーした松坂世代】
村田修一(BC栃木)内野手1980.12.28生 ●引退
久保康友(米独立リーグ)1980.8.6生
梵英心(社会人エイジェック)1980.10.11生
(Full-Count編集部)