グラシアル&ミランダなくして日本一なし!? サファテ離脱…ホークスの助っ人診断
グラシアルは54試合で打率.287、9本塁打をマーク
2年連続日本一に輝き、2018年シーズンを締めくくったソフトバンク。クライマックスシリーズ(CS)、そして日本シリーズの戦いぶりは、やはりディフェンディングチャンピオンらしく勝負強く、西武を4勝2敗、広島を4勝1敗1分で打ち破り、頂点に手を届かせた。
とはいえ、ペナントレースに目を向ければ、ここ数年では最も苦しいシーズンを過ごした。主力に故障者が続出し、一時は借金生活に突入。Bクラスに転落する時期もあり、2年連続日本一どころか、CS進出すら危ぶまれるほどだった。
今季、ソフトバンクには7人の外国人助っ人が在籍。中核として期待されていた選手たちは故障や不調などで成績を落とした一方で、グラシアルとミランダはチームの救世主となった。終盤戦に右肩上がりした戦いぶりは、2人の存在をなくして語れないだろう。
グラシアルは今季、キューバから加入。開幕当初は外国人枠の関係でファームでプレー。その後、故障やキューバ代表の活動などもあり、1軍に定着したのは夏場になってからだった。そこから54試合で打率.287、9本塁打の活躍で、守備でも左翼や右翼、三塁と幅広くこなし、多彩な起用法をチームにもたらした、真面目な姿勢や、CSで見せたバントなど状況判断や小技にも長けた優良助っ人だった。
また、故障者が続発していた先発陣を補強すべく、シーズン途中に加入したミランダも重要な役割を果たした。なかなか固まらなかったローテの穴を埋めると、8試合で6勝、防御率1.89の好成績をマーク。終盤にはなくてはならない存在となり、ポストシーズンでも先発の座を任された。
一方で昨季からチームに在籍する面々は苦しい1年となった。昨季54セーブのプロ野球記録をマークしたサファテは、開幕直後に股関節の故障で離脱。手術を受けて、シーズンを棒に振った。バンデンハークは序盤に打ち込まれる試合が目立つ中、シーズン半ばから徐々に状態を戻し2桁10勝を挙げたが、防御率は4.30と奮わなかった。
セットアッパーとして期待されていたモイネロも、今季は昨季ほどの安定感はなく防御率4.53。主砲デスパイネも故障での離脱があって116試合出場止まり。29本塁打を放つなどパワーは健在だったが、打率.238は物足りない数字だった。
【ソフトバンクの今季助っ人成績】
アリエル・ミランダ投手
8試合6勝1敗0セーブ0ホールド 47.2回 40三振 防1.89
リバン・モイネロ投手
49試合5勝1敗0セーブ13ホールド 45.2回 57三振 防4.53
リック・バンデンハーク投手
23試合10勝7敗0セーブ0ホールド 138回 127三振 防4.30
デニス・サファテ投手
6試合1勝0敗5セーブ0ホールド 6回 9三振 防3.00
ロベルト・スアレス投手
11試合1勝1敗0セーブ3ホールド 10回 10三振 防6.30
ジュリスベル・グラシアル内野手
54試合185打数54安打9本塁打30打点 打率.292 OPS.828
アルフレド・デスパイネ外野手
116試合407打数97安打29本塁打74打点 打率.238 OPS.827
(Full-Count編集部)