短い高校野球生活を有効に 群馬県北部利根沼田地区で画期的な取り組み

ボーイズリーグと学校の部活がタッグ、勝ち負けだけではない野球を展開

 沼田BAの対戦相手となるのは、NPO法人前橋中央硬式野球倶楽部が運営する前橋中央ボーイズと前橋ボーイズ(以下、前橋中央)の引退した3年生。彼らも、7月の大会及び全国大会に出場し、8月まで日程を消化すると、高校野球という次なるステップを待つ身である。

 この日は、群馬県利根沼田地域の高校野球部のグラウンドを借り、チームを2つに分けて展開した。

 沼田BA根岸代表と共に、沼田BAの活動を推し進めている前橋中央・春原太一代表は「中学3年生の動きたくてたまらない子供たちが、プレーできないというのは歯がゆかった。伸びる可能性を存分に秘めている彼らの成長を止めたくなかった」と、その狙いを話す。

 成長著しい中学3年生の半年間という貴重な時間を実戦経験せず、高校野球に合流するのは非常にもったいない。ましてや、軟式野球出身者は、自身での対処に限界があり、高校入学後しばらくの時間を硬式球への対応に追われることになるだろう。

 勝ち負けを全てとするわけではない。この日も、全3試合を行う中で、沼田BAは軟式上がりのチームであり、投手ができる選手も少なく、投球過多になるリスクも考えられる。最終戦は、沼田BAチームに前橋中央の選手が投手として助っ人参加した。

交通難、産業事情、過疎化など地方ならではの悩みも

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